今回は、私楽太郎が若手社員~駆け出し管理職時代にかけての出来事をご紹介します。
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20代の自分に会いに行く
私に限らず、社会人なら誰しも、煮詰まった場面で一時の解放感を得たいと思う事があるかと思います。
私楽太郎にももちろん、そういった場面はあり、今後はそんな折々に、
『ヤング楽太郎編』
と題して、シリーズものの記事を書いて行こうかと思います。
タイトルのネーミングが抜群に悪い、というかダサいですが、そこらへんはどうか、かの島耕作の若手社員時代=ヤング島耕作みたいな感じで捉えて、我慢して頂けたら幸いです。
今でこそ、このようなブログを運営して読者の皆さんと日々お気楽に交流させて頂いておりますが、20代の楽太郎には、世間的なパチ屋のイメージ通りの武勇伝的なものも沢山あります。
第一回目の今回は、その中から「これぞ、初回を飾るに相応しい」と自画自賛できる武勇伝をご紹介したいと思います。
それでは、ご覧下さい(全て、実話です)。
マメにトイレをチェックする
当時勤務していたお店では、トイレ清掃にあたり、アルバイトスタッフが11:00、12:00、13:00といった時間間隔でトイレ清掃に行き、終わったら所定のチェックシートに記入します。
そして、アルバイトの中でも上位の者(一般にAランクスタッフ、シニア、アルバイトリーダーなどと呼ばれたりします)や当時の私のような一般社員が11:30、12:30、13:30といった時間間隔で、交替で清掃に行っていました。
それに加えて更に、上位の社員(マネジャーなど)が状況に応じて出入りしてチェック/清掃する事で、どんなに間隔が空いても30分以上誰もトイレを見に行かないという事が無いように留意していました。
その日も、チェック時間が来たのでホール巡回から抜けて、一人トイレに向かった楽太郎。
そこで目にしたのは・・・
オッサンと二人きり
トイレスペースに入ると、向かって右側に洗面台があり、仕切り板があってその向こうに小便器が並びます。
そして、左側には、個室が並びます。
清掃するべく、中に入って行くと・・・個室の方から、うまく伝わるかどうか分かりませんが、背中に虎みたいな絵柄がプリントされた上下揃いの光沢があるジャージを着たオッサンがこちらに歩いて来ました。
オッサンは中尾彬っぽい顔立ちで、背は低く160cmあるかないかくらいかと思います。
そのまま、洗面台の方へ。
私は黙々と小便器周りの清掃に取り掛かります。
すると・・・
「オニーチャンさあ~」
小便器内のタバコの吸い殻を取り除いたり、飛び跳ねを拭いたり、たまには便器上のスペースに、抜いた鼻毛や陰毛をそっと置いていく人なども居るので、まんべんなく見てしっかりと清掃します。
トイレシュッシュ的な洗浄剤を使ってマニュアル通りの清掃を行う楽太郎。
すると・・・
「オニーチャンさあ~」
先程、個室から出て来たオッサンです。
何だろ?特に警戒する事も無く清掃の手を止めて、洗面台のところに立っているオッサンと向き合います。
しかし、変な格好だな、良く居る無頼漢気取りのオッサンか、それとも本物のチンピラか、まあ、大方は「なんだこの店、全然出ねえな!やってんだろ?遠隔よお!」みたいなよくある流れを想定して、話を聞くと・・・
「出ねえよ」
ほらね、まあ、いくら若造とは言え、そこは何度も何度も対応してるパターンですから、この手のタイプ用の受け応えを即座に用意する楽太郎。
「あ!今日は遊んで頂いてたんですか!スミマセン、満足してもらえなかったみたいで!」
元気が良い若者感を前面に出した、私としてはまず外さない必勝パターンの内容、身振り手振りで応えます。
すると・・・
ん?違う?
「あー、いや、そうじゃなくてさ、こっちの・・・」
おっと?どうやら、出玉がどうの、遠隔狙い打ちかコノヤロー的なのとは様子が違います。
洗面台のところに居るオッサン。
・・・あ!そういう事か!洗面台の水が出ないんだな。
蛇口の根元にセンターが付いていて、ここが感知しないとうまく水が出て来ない事が結構あります。
「あ!手洗いできないんですね?スミマセン、たまにあるんですよ!スグに出るようにしますんで!」
活発な若手スタッフ感を前面に出して、こりゃ一大事だ的なノリで洗面台へ。
センサー周りを点検しますが、異物がある訳でもなし、手をかざせばちゃんと水が出て来ます。
あれれ?
「いやいや!そうじゃなくてさ・・・」
むむ?
となると、一体全体、何事か?
オッサンの口がゆっくりと開くのを、固唾を飲んで見守る楽太郎・・・
衝撃の結末は
「いやあ、出ない!ぜ~んぜん、出ない!」
だから、何が!
今で言えば、レイザーラモンRGの「あるある 言いたい」の歌を延々と聞かされて「早よ、言えや~!」と突っ込む東野幸治や今田耕司の気分といった感じでしょうか。
ついに、オッサンが、真相を語ります。
「・・・ク●がさ、出ない!」
は??????

発射用意!
シモの話を延々と聞かされる
真剣に対応して来て、全く予想していなかった応えに愕然とする楽太郎。
まだ若かった事もあり、こういうパターンに対しての受け応えはストックがありません。
「あ、ああ・・・」
言葉に出来ない楽太郎。
しかし、オッサンの方はと言うと、饒舌に自分語りを始めます。
「俺さ、元々は切れ痔でさ、それが最近めくれて来てさ、ちょっと痛くって!」
「トイレ行くたび、痛いの嫌でさ~、アハハ」
「俺にとっては、ちょっと柔らかいくらいがベストなんだよね、痛くないから」
「パチンコ打ってて、急に催して来たからダッシュでトイレ入ったんだけど、いやあ、今回のは固い!手強いわ!」
「無理するとアレだからさ、これは長期戦だな・・・」
オッサンの肛門および排便事情を一方的に聞かされる楽太郎。
「た、大変ですね・・・」
それくらいしか言えません。
しかし、相手をしてもらって嬉しかったのか、オッサンは尚も語ります。
「オニーチャンはさ、大丈夫なの?トイレ」
「ああ・・ああ!ボクですか、ボクは大丈夫です。特に痛いとか無いんで!」
「そうかあ~、いいなあ、健康で。若いしね」
「オニーチャンもさ、俺くらいの年になったら必ずこういうの、あるからさ、気を付けなよ!」
何故か、肛門を大事にするように警告され、不測の事態にトイレの洗面台前で立ち尽くす楽太郎。
オッサンは「んじゃね!」と陽気にトイレを出て行きました。
その後、持ちネタに
そんなこんなで、トイレという密室内での不思議な出来事からしばらく経ち、どうやらこのオッサンはたまにウチのお店に遊びに来ている事が判明しました。
姿格好は、妙なジャージに身を包んだ中尾彬風の強面。
しかし、話してみると、ギャップがあるというか、まあ会話好きなタイプの方のようです。
このオッサン、先日のトイレでの私との遣り取りで手応えを得たらしく、その後、「出ない」というフレーズを持ちネタ的に使うようになりました。
忙しい時間帯、島端の代表ランプが光ります。
箱下げか?箱上げか?それとも裏詰まりか?
ダッシュで向かうスタッフ。
「出ねえな」
空っぽになった箱を手に、オッサンが言います。
「あ!スンマセン!ご調子良くないみたいで・・・」
「あ~、いやいや、違うんだよ、玉じゃなくて、俺のク●がさ!」
スタッフ、絶句・・・
こういった遣り取りを、楽しむように繰り返すオッサン。
用事も無いのに、計数ラッシュの時間帯などでも平気で同様の行為を繰り返してスタッフをいじって遊んでいます。
そんなある日・・・
店長降臨
当時の店長は、
- 疑わしきは罰する
- 面倒な輩は全て「不審者」扱いする
- 気軽に出入り禁止処分を下す
こういった特徴を備えた人物でした(かなり前に退社)。
先日公開した記事のコメント欄でも書きましたが、私に股間を触らせて、その後この店長にも同じ行為に及んだ輩をその場で出禁にしたという経緯からも、今回の中尾彬似のオッサンがどうなったか、敢えて書かなくても分かるかと思います。
世の中に、業界人ブログは沢山あり、昔話として
- こんな妙ちくりんなスタッフが居た
- 不思議なお客が居た
- 豪快な経営者が居た
色んな話題が紹介されています。
一般の方の感覚としては、
「これ、ネタだろ。さすがにこんな変な奴は居ない」
こういう印象をお持ちになる方も多いかと思います。
しかし、そこは喜怒哀楽の坩堝であるパチンコ業界。
出入りする人々もやはり特殊で、日々カオスな状況でした。
では、今現在はどうなんだ、と聞かれれば、この業界に出入りするスタッフも、遊技客も、大きく減少したというのが実情で、分母が縮小した分だけ、特殊な方々の数も大きく減っています。
それは、ある意味、平和が訪れた事を意味し、別の見方をすれば、退屈と言えます。
こう見てくると、雑多さこそが魅力だったホール内の雰囲気は、もう戻っては来ないのかも知れません。。。
今回は、これくらいにしておこうかと思います。
コメント頂ける方は、下の方からお願い致します。
・・・あ!そう言えば、今回の記事から、コメント欄は承認制ではなく投稿後は即時反映するように変更しました。
今後とも、沢山コメントをお寄せ頂ければ嬉しいです。
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おっ!?早速新シリーズスタートですね!
冒頭の「武勇伝的なもの」というくだりから、てっきり「ヤ〇ザ」に殴られただとか、「ゴト師を発見して」みたいなバイオレンスな物を期待して読み進めたら、まさかのオッサンのケツ(笑)。
前回のコメ欄に続いて、オッサンのシモ話2連発…女性の読者が減っちゃいますよ(笑)。
テツ さん
何も、荒くれ的な事だけが武勇な訳ではありません。
耐える事、心理的な遣り取り、それらもまた戦いなのです。。。
中尾杉(芸能人ですか?)オッサンには、水をよく飲めば良いですよと言っておけばよかったのに、、、もう遅いですね(笑)
しかし30分に一回のトイレチェック、そんな店に出会った事有りません。素晴らしいですね。
>あ!手洗いできないんですね?スミマセン
某パチ屋ですが、(汚れで)センサーがおかしくて水が出ず、その時たまたまトイレ掃除のおばさんがいたのでその旨伝えた所
(私はトイレは掃除するけど蛇口までは掃除しないんで!店の人間じゃないので知りませんよ!そういう事は社員の人にでも言って!)
ア然としました。。。
そんな契約はありえないですよね?
ジャグキチ さん
あ!また思い出しましたよ。トイレでの出来事。
切っ掛けを下さってありがとうございます。
早めに続編記事にしたいですが、さすがにトイレの話題が続くのはちょっと・・・
保留ネタにさせて頂きます。
しかし、蛇口は掃除しないって!
不思議な出来事でしたね。
オッサンネタばかりで申し訳ないですが、浅草のパチ屋での話。2つ隣でド派手なオッサンが(金髪、ミニスカート)がパチンコ打っていました。よく見ると浅草によくいる「汚いオカマ」のようでしたw
そのオカマは調子よく確変を継続させていたのですが台から流れるあの 声 で自分はコーヒーをマンガみたいに吹き出しました。
「玉を抜いてください・・・」
あれ?
台売入れてくれる良いお客様だったのでは…
こういう知らない業界で、実際に働いている方の思い出話なんかは面白いので是非続けてください。特にバブリーな時代の話とか(その頃はまだ働いていない?)。
・・・社長島楽太郎はいつ頃連載になりそうですか?というか島耕作はどこまで出世するのやら(笑)
ゴンザレス さん
この先、どういうキャリアを歩むのが良いのか、たまに考えますね。
どんどん、営業現場に直接的に関わる機会が減って行っているので、物足りない場面もあります。
それをもって出世したと実感するタイプの人も多いとは思いますが。
キャリアの晩年である50代は小さめのお店で若手店長が一人前になるようにサポートしながら、というのも悪くないかも知れません。
自分の技術や思いなんかを受け継いで貰えれば、それは幸せなことですね。まさに師匠や先生。
逆に言えば、他人に伝えられるだけのものを積んできたという自負が無ければそんなことは言えませんね。素直に尊敬いたします。
ゴンザレス さん
いつまでも営業現場に居られる訳では無いので、いざ離れるとなったら寂しい気にもなるでしょうが、それはそれでまた違う視点が開けてブログ記事の内容も少し変わって来るのかな、と思っております。。。
私が20年前くらいに大阪の南部泉州地域で遊んでいた頃、その店の裏手の方にレディース(未亡人含む)賃貸マンションがあり、そこ管理人って人が、玉箱(当時は2500個箱)を積み上げている人には何やら話しかけている。
ある時、私も5箱位積み上げている時、その女性がやってきて、耳元で
「兄ちゃんようさん積み上げてるやん?どう?その箱2箱で一時間3箱で一時間半気持ちええ遊び紹介すんで~」と言われ、その場で断りましたが、後で店員さんに「あのオバハンなんやねん?」と聞いたら、「最近困ってるんですが、どうもあっちの方で・・」とだけ。
その後、暫くすると見かけなくなったところ見ると、出禁になったように思います。
ニューマン さん
本当にあるんですね、そういう事。
私自身は、女性関係でそういうのは無いですが、「今すぐ北海道に帰りたい、母親が危篤なんだ。手持ちが無いからカンパしてくれ」と、打っているお客さん方に片っ端から声を掛けまくっている人を出入り禁止にした事があります。
去り際に「母親が●んだら、お前のせいだからな!」と怒鳴られました。。。