今回は、表題の通り、お店が常設しているアンケート箱に根気強く要望書を投じているものの、年単位で無視されているという方からのお問い合わせです。
それでは、まずはお問い合わせ内容からご覧下さい。
野良犬 さんより
はじめまして
いつも楽しく拝見しております。
わたしは週に2~3日くらい地元のホールで甘デジ中心に遊んでいる者です。
今回は、このホールでの出来事について質問させて下さい。
(中略)
そのホールは小規模な駅の近くにあり、裏手の自転車置き場の脇にちょっとした休憩スペースがあります。
休憩スペースとは言っても、実際はほんとうに休憩したい人は店内の休憩所をつかっていて、そこでドリップコーヒーみたいなものを飲んだりしながら喫煙したりして過ごしています。
ハイエナの若者なんかも、ここで時間潰ししたり、漫画を読んだりして過ごしているので、時間帯によっては割と混んでいる感じです。
なので、わたしはそこで過ごしても気が休まらないので、専ら店外の方を使っています。
この店外の休憩スペースなのですが、3人がけくらいのベンチが2台、コカコーラの自販機が1台、あとは灰皿スタンドが2台あり、このホールで遊んでいる客だけでなく、お昼くらいになると近所の会社員などがタバコ休憩しに来たりと、結構使い勝手がよいスペースになっています。
わたしはこのホールには3年くらい前から通っており、この休憩スペースも居心地良く思っていますが、ひとつだけ注文というか、こうした方がもっと良くなるのにという事があります。
それは、タバコの自販機を置いたらどうか、ということです。
というのも、この近くには通りを渡ってしばらく行ったところか、コンビニに行かないと自販機が無く、わざわざそこに行って買ってくるのも面倒だからです。
ちょうどこのホールにはアンケート箱が置いてあるので、こういった事情を事細かく書いてたまに入れているのですが、かれこれ1年くらいにはなるでしょうか、全く実現されない状況です。
私だけでなく、その休憩スペースを利用している人にとっては割とニーズがある事かと思いますし、何よりドリンク自販機と同様に、ホール側にはそれが売れれば利益が発生するわけで、メリットがある事なのになぜ対応しないのか疑問に思っています。
つまらないことではありますが、ご意見を伺えればと思った次第です。
楽太郎の回答
野良犬 さん
お問い合わせフォームからのメールでのお問い合わせ、ありがとうございます。
早速ですが、回答です。
まず、何より、アンケートを募っていてそれへの回答が何も無い、と考えれば良いでしょうか?
普通であれば、適当な規模のお店であれば大体は「店長より」みたいな感じで記入してもらったアンケート用紙とそれへの回答を掲示したりするものですし、掲示不能なもの(罵詈雑言系)であっても「こういったご意見があり~」、「お叱りを受ける場面も多々ありますが~」的な回答はするものです。
そういった対応もしないで、箱だけ置いて勝手にどうぞ的な扱いにしているのであれば、むしろ置かない方がいいんじゃ?と思ってしまいました・・・
さて、本題ですが、私見では、今回教えて頂いた立地状況では、いくらタバコ自販機の新設の要望があっても「敢えて置かない」、或いは「置きたくても置けない」のどちらも考えられると思います。
まずは、敢えて置かないという場合から書かせて頂きます。
<敢えて置かない>
これは、私も以前勤めていたお店で経験があるのですが、あまりに使い勝手が良い店外スペースがあると、そこに通行人や近隣の人が集まって来てお店的には面倒に思っている場合があるかと思います。
特に、喫煙者が沢山集まって来やすいような立地なら尚更です。
掃除や灰皿交換、地面に付着したガムの除去やツバ/痰の掃除、火の元の注意/監視、自販機の硬貨投入口への異物挿入のいたずらや「お金入れたけど飲み込まれたままだ!700円入れてそのままだから補償しろ」といった事実の場合もありタカリの場合もある対応などなど、自販機があったり増える事によって発生する対応が面倒なのかも知れません。
まあ、店内にも休憩所があるんだから、店外のスペースはこんなもんで勘弁してよ、といったところでしょうか。
<置きたくても置けない>
次に、せっかくアンケート箱に要望が入っているんだし、お店的にもお小遣い稼ぎにはなるからタバコ自販機を置いてみようか、となった場合です。
これはホール企業によって若干やり方が異なるかとは思いますが、大体はタバコ自販機を新設したいとなった場合は、付き合いがあるタバコの取り扱い業者を通じて財務局に申請を出します。
※たばこ事業は財務局が主管で、例えば私の勤務エリアである関東圏であればそれは関東財務局という事になります。
ここで問題があります。
それは、申請してもそれが受理されない(審査に落ちる)場合があるという事です。
もっと言えば、近年では、都市部におけるタバコ自販機新設の申請案件は非常に受理されにくくなっています。

喫煙者は肩身が狭いご時世
※楽太郎は27歳で止めました
これには、行政側としては、いくつか理由があるようで(タバコの業者さんから聞きました)
①路上喫煙の抑制により、道路交通上の安全や衛生面に配慮したい
②時代背景的に、分煙や受動喫煙の防止などが話題に挙がりやすくなってきている事への配慮
③どこかしこでも喫煙できるという国は減少傾向にあるという、国際的な流れへの配慮
④若年者喫煙の防止のため
こういった事があるそうで、関東圏に関しては東京オリンピックも控えているので、この機会に喫煙環境を整備したいという意向が働いているようだとも話していました。
また、その地域を見渡した時に立地的な事情により審査に落ちるという場面も多々あるようです。
すでに街中には自販機が沢山あり、半径何百メートル以内にとか、目視できる範囲に他の自販機がある場合にはNGであったり、ここは地域区分的には市街地だから、繁華街だから、住宅地だからといった具合にそれぞれに応じた取り決めがあって、それを全部クリアしない事には新設できないという事情があるとの事でした。
更に言えば、施設管理という観点では、お店側には未成年者にタバコを購入させないための監視という社会的な責任が発生します。
監視カメラで自販機を常時見れる状況になっているかや、マメに従業員が自販機周りをチェックして、未成年者の購入がないか目視確認する事が求められていて、それが十全にできないのであれば不可という訳です。
もちろん、財務局自体は審査に落とした理由を説明してはくれませんし、本当の理由は分かりません。
また、この審査に納得が行かないという場合は、もう行政不服審査権を行使するより他は無いとの事なので、大体は一度審査に落ちたら諦めるという場面が多いとの事でした。
まとめ
以上、野良犬 さんが根気強くアンケートに要望出ししても、お店側がそれに応えてくれない理由について、私なりの考えを書かせて頂きました。
やはり、一番の問題は要望に応えるか否かではなくて、ちゃんと目を通しているのかという営業姿勢の方にあるように思います。
そのお店にある程度期待したり、こうなって欲しいという気持ちがあるからわざわざ記入してアンケート箱に入れる訳ですから、何のレスポンスも無いのであれば「所詮パチ屋が募るアンケートなんてこんなもん」と、また業界的なイメージが悪くなるような気がして残念でなりません。
ざっと書かせて頂きましたが、十分な回答になりましたでしょうか?
また何かありましたら、お気軽にご意見等お寄せ下さい。
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以上が、野良犬 さんとのメールでの遣り取り内容を記事の体裁に仕立て直したものです。
今回は、これくらいにしておこうかと思います。
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楽太郎さんの記事を読んで禁煙を決意するも、1日で断念した意志の弱い私からの質問なんですが、パチ屋もこのままいくと全面禁煙の流れですかね?
テツ さん
10年くらい前でしょうか、神奈川県で商業施設での禁煙の動きが出てきましたが、その後は具体的に話が動かず。
最近もまた話題になっていますが、各都道府県の努力目標レベルに留まるような気がしています。。。