今回は、スロットコーナーの客層と設定配分の事に関するご質問にお応えします。
Contents
田舎者 さんからのご質問
楽太郎さま、お久しぶりです。
今日のツイッターで気になることがあったので、お一つ質問させていただきたいなと思います。
いつものことながら、説明下手ですので、楽太郎さまにわかりにくい部分は咀嚼していただけると助かります!笑
本日のレオンさんに対するリツイートの件です。
↓ ↓ ↓
【参考】
レオンさん!お久しぶりです~というか、記事拝見したら私とクロロさんに「コメント待つ」のお言葉が。せっかくなので、近日中に記事にしてお返事させて頂きますm(_ _)m https://t.co/YGLUbGrBy1
— 楽太郎 (@geneki_tentyou) 2017年7月28日
設定6を使わない理由。
レオンさんの記事を拝見し、稼働より粗利重視の店舗経営、設定狙いをするような流動性の高いユーザーは不必要。
ごもっともだと思います。
実際に、近所の地域ナンバー1の稼働を誇る店の道路挟んで向いにオープンしたホールは、向いのホールに比べ設定状況もよく、全台系もしてくるホールです。
しかし、設定の期待できる日以外は、2割くらいの稼働です。
向いは常時6割近く、ピークタイムともなれば8割前後は稼働しているように感じます。
まさに、「設定」以外に稼働が上がってないファクターがあるのだと思います。
とういうことで、本題に入りたいわけなのですが、どのホールでも専業はいると思うわけですが、理想的な専業比率のようなものはあるのでしょうか?
上記店舗の場合、期待できる日であれば、打ち子を伴ってくることも多く、100近い抽選のうち4割近くは専業なのかなとも思えます。
通常時はジグマのような軍団が、20ちょい並ぶ中に5人近くいる状況です。
状況を考えれば通常時もイベ日も変わらなかったですね。。。。
とはいえ、設定を入れすぎると専業が増え、一般ユーザーが減る。
楽太郎さまのホールでの専業と一般ユーザーの比率など交えて、この程度なら運営は安泰、これ以上増えると一般ユーザーですら嫌気がして固定客がつかないなど、解説していただけたらなと思います。
後は、設定を入れる際に、どの程度の専業割合、自店の稼働率を考慮して決められてますでしょうか?
具体例を挙げていただけるとちょっとうれしかったりしますが、難しいようでしたら、最後の一文は見てないことにしてください!
________
ここまでが、田舎者 さんからのご質問です。
(全文そのままです)
それでは、回答です。
生活が懸かってるから、ガツガツ攻めてきやがるぜ!
回答
設定配分は一点物
今回のようなご質問は結構多いのですが、「一般的に~」といった回答すらも難しい案件なので、毎回ちょっと困ってしまいます。
無理矢理、こういう場合はこうだ!とか、こういう客層が多いお店にはこの手のスペック機が合う、といったお話しもできなくはないですが、私は店長職の中では平凡な能力しか持ち合わせていないので、あくまでも私見という事でご勘弁下さい。
まず、客層以前に、設定配分に関してですが、これはセオリー的なものはありますが、基本的にはお店ごとにベストな手法が異なるという意味で、一点物と言えます。
例えば、総台数80台と200台のお店があり、その両方が
A:A+ART:ART:AT=3:3:1:3
というスペック設置比率だったとします。
では、その両方に対して、同じような割合で設定配分したら、それぞれの売上金額に応じて同じ割合の粗利が残るのかと言えば、そうではありません。
また、例えば80台のお店では、ゴッド系は毎日設定1で完全に期待値潰しの変更/据え置きで臨まないと、お店にとって好ましい数字にはならないとしても、他方200台のお店では前日据え置き台などをしっかり用意したり設定5を混ぜて挙動に変化を出すなどした方が見栄えして、結果的に稼動や売上/粗利を最大化する事ができたりします。
これは駅前なのか郊外なのかによっても相当違うので、やはり設定配分論というのは語るのが難しいと言えます。
次に、客層に関しても、都市部のターミナル駅前で、繁華街とビジネスエリアの両方の特性を併せ持っている店舗なのか、それとも主要駅から5つ以上離れた沿線駅前の居住エリアなのかによって考え方が違いますし、郊外のロードサイド店舗となるとまた違う考え方にもなります。
そんなこんなで、「人生いろいろ、お店もいろいろ、客層も専業者比率も設定配分もいろいろ」とずっと言っていたのでは、何のためにわざわざお問い合わせ頂いてそれを記事にしたのか分からなくなってしまいますので、例をあげながら解説させて頂く事にします。
私の管理店舗のデータ等を示しながらお話しするのは、さすがに無理がありますので、いかにも良くありそうなスロ専を題材にします。
店舗情報
今回イメージして頂くのは、こんな感じのお店です。
- 都市部 主要駅前(近隣の競合=10店舗程度)
- スロット専門店(設置台数=200台 20円=180台、5円=20台)
- 5.6枚交換
- 貯メダル再プレー上限=500枚/日
正面入場口付近には最新台/準新台が複数機種合計20台規模でコーナー化されていて、そのとなりの島にはゴッド/ハーデスや北斗転生、バジリスク絆、沖ドキなどが合計50台規模、また別の一角にはジャグラー系が50台規模で、それ以外はAタイプバラエティーが20台規模、AT/ARTバラエティーが40台規模といったところでしょうか。
まあ、「近所にあるなあ~」といった感じのお店かと思います。
理想的な専業比率は?
今回のご質問の主旨を確認します。
専業と一般ユーザーの比率について
(この程度なら運営は安泰、これ以上増えると一般ユーザーですら嫌気がして固定客がつかないという水準)
こんな感じでした。
今回のお店の、日々の設定配分を考えるにあたり、最初に結論をお話しすれば理想的な専業比率は10%程度だと思います。
まず第一に、この立地条件では「地域一番店」を目指そうとすると、必然的に強めの営業日を用意したりそれ相応の露出度、手段でもって告知する必要があります。
都市部の特徴としては、還元度が高い営業をしても、その恩恵を受けた客層が普段から来店してくれる常連客になるかと言えば、そこまで大した期待はできません。
専業層は、より強いイベントに惹かれて常に移動します。
そういった客層が喜ぶ設定56を多用しての営業は、ごく限られた日に、ごく限られた客層に対して、その彼らが次に設定狙いをしに行くお店で立ち回るための軍資金を与えるだけとも言えますので、得策かと言えばそうではないと思います。
もちろん、毎日専業層が50人も100人もやって来て、高設定の台を探しながらお金を入れてくれればそれに越した事は無い訳ですが、それに見合うだけの中身を用意できない場合はすぐにでも居なくなってしまいます。
専業層を常に惹き付けておくほどの営業にはかなりのパワーが必要になるため、そういった客層も含めての注目度や稼働率で地域No.1を目指すような取り組みには、会社の理解が必須です。
月単位で薄利営業で我慢する体力や、広告宣伝規制を無視した具体的な告知をし続けるというリスクを犯す勇気があれば話は別ですが、そこまで自店を追い込むくらいなら最初から地域一番店レースからは降りて「自店にとって必要な営業数字」を維持し続ける事だけを意識した方が無難な場合もあります。
専業が多いお店=高設定使用店といった認知は得られても、それを維持し続けるために失うものも多いため、では別のところにパワーをかけた方が立地なり店舗条件が活きてくる場合もあるという事です。
そういった意味で、専業層は少なくても良く、その比率は10%程度だとお話ししました。
最もパワーをかけるのは?
では、どの客層の獲得や維持に最も注力すべきかと言えば、今回のお店であれば週に3~4日は来店してくれる常連で、会社員や年配等の客層と言えるかと思います。
となると、必然的に、ジャグラー系(エリアやお店によってはハナハナ系)の運用が肝になります。
<ジャグラー系>
ジャグラー系の運用に関しては、機種にもよりますが大体は「設定3」という水準は絶対に必要と言えます。
また、これは、できそうで、なかなかできないお店が多いのですが、いついかなる時でもその水準から落とさないという事も肝要です。
大雨や台風だろうが、盆暮れ正月だろうが、ここで稼動を得ていくと決めたからには、月の途中で営業数字が思わしくなくても「居るところから、取る」という誘惑に負けずに基本の水準は維持するべきです。
設定3を基本として要所で456を使いながら1ヶ月営業すれば、2,000円ちょっとの日当たり台粗利しか残らないという場面もあるでしょう。
ですが、頻繁に遊技機を入れ替えるコーナーではないため、稼動10,000~12,000枚くらいの高稼動を維持できるのであれば、許容すべき粗利水準になるかと思います。
注意するとすれば、派手に煽って告知して、ジャグラー系のコーナーが専業層でいっぱいになってしまう日が増えた場合、常連客が遊びにくくなる事でしょうか。
そういった意味で、イベントだからどうの、ではなく、平常営業のレベルをまともなものにする努力が必要という事です。
<Aタイプバラエティー>
また、ジャグラー系以外のAタイプ機種、特に1機種2台くらいで構成するバラエティーコーナー運用にも、常連客を維持するための施策が必要です。
ここにも、もちろん機種構成や設定配分が大事ではありますが、また別の観点からお話ししたいと思います。
それは、機種配置です。
・パトライトを搭載した鳴り物系の機種
⇒コーナー内に上手い具合に散りばめる事で、全体に活気が出る
・「遅れ」などの微妙な演出変化を楽しむ機種
⇒近所にうるさい機種を置かない、裏側の島にゴッド/ハーデスやオリンピア機など振動を伴う機種を置かないなどの配慮をする
・薄利体質な機種(クラセレ、A偽など)
⇒コーナーの角付近に設置して、売上が進みやすい環境を整えておくと、たまに高設定を使用する余裕が生まれる。
また、勝手に出てしまった場合でも、それがPRとして機能する
例えば、こんな事を考慮して配置する事で、適当に配置した時とでは稼動水準が変わって来る場合があります。
データだけではなくお客さんの様子を見ながら営業していたり、役職者自身が熱心な打ち手でありその心理面を理解しているようなお店であれば、こういった工夫をしながら機種配置を考えているのが普通です。
ざっと、こんな感じでジャグラー系やAタイプバラエティーコーナーの運用ができれば、毎日閑古鳥が鳴いているような無様な営業にはならないと思います。
会員データと組み合わせる
更に、常連客の動向を見ながら営業しようと考えた際には、会員データが機能します。
会員システムでは、どの機種での再プレー売上金額が多いか、遊技時間が長いか、稼動しやすい時間帯はどこか、といった細かいデータがストックされています。
個別でより細かく見れば、常連のおばちゃんが月に16日遊びに来て、1台目に主に選ぶのがパルサーで、2台目がゴーゴージャグラーで、といった店内移動の順序なども分かります。
こういった管理には非常に手間が掛かりますが、会員データ担当などを充てて月に1度集計して設定の担当者に共有すれば、負けが込んでいる常連客をケアするような設定配分にする事も可能になったりします。
また、全体データとしての貯メダル残数に注目して、この総数が以前よりもだいぶ減っている状況であれば、常連客の懐具合が厳しいのかな、などと推察する事が可能です。
まとめ
そんなこんなで、今回は 田舎者 さんからのご質問にお応えする形で、専業と一般ユーザーの比率についてお話しして参りました。
仮に、広告宣伝規制を全く無視して良いのであれば、話はまた変わって来ます。
何らかの形で営業時間中に「アツい機種/コーナー」を示唆するとか、ブログで設定発表するとか、脱法的な外注イベントを入れるとか、そういった事を絡めつつのスロットコーナー運営の場合であれば、10%程度という専業比率では少な過ぎます。
この場合であれば、30%くらいあっても営業数字が成り立ち、より見栄えする営業ができるかと思います。
以上、十分な回答になったかどうかは分かりませんが、今回はこれくらいにしておこうかと思います。
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[記事公開]
2017年8月17日
機種配置のところ、ちゃんとしている役職ならこういうところまで考えるのが「普通」とのことですが、うちの近所ではそんな店は無いです。
ぼくはAタイプコーナーで遊ぶことが多いですが、HANABIの後ろが弱ペダでガンガン響いてきてゲーム性が台無しですから。遅れなんて聞こえません。
サンダーの近くにはマクロスフrンティアがあって、最大音量で歌が流れたりザコ演出でさえもサンダーのボーナス音をかき消します。
打たない人が配置を決めてたのか、なるほどなと納得しました。
メントス さん
こういう事は、コンサルタントの方が好きな手法なんですよね。
「やる」のは誰でもできるが、おたくのお店は「やり切って」ますか?的な。
配置は凄く重要で、3流のパフォーマンスの機種をひと工夫で2流くらいには格上げできるので、資金力不足のお店はそこまでやらないと生き残れないと思います。
パチンコバラエティーコーナーで
甘デジの隣にマックス機種を設置したりするのもやめてもらいたい。
西田です。 さん
だいぶ前ですが、都内に行った際に時間潰しで初代冬ソナを打ったら1,000円で当たりました。
周囲がミドルスペックだらけなのに1台だけ甘デジ。
まあ、それを当ててぬか喜びしたのは私なんですが。
近所の店、前の店長はジャグ、パルを中間で後は何もしないという感じだったがそれなりに年配の
常連で安定して稼働がついていたが、新店長はAT機も少し設定入れる代わりにその分多めに
ジャグ、パルから抜くという営業をしていた、その結果ジャグ、パルの常連はほとんど飛んで
AT機にも客はいないという悲惨な状況になってしまった。
ここで楽太郎さんがやってはいけないと、おっしゃっていた事をやってしまった典型的な例ですね。
もっと客をつけろと上からのプレッシャーがあったのでしょうが・・・。
山田太郎 さん
設定狙い客に格好をつけようとしたけど、やり切れないとそうなりますね。
半端になるなら最初からそういった客層は適当にあしらっておいて、従来通りのジャグ/パルで沢山の常連客から遊んで貰った方が得策です。
前任者との違いを出したかったという個人的な方針転換だった可能性もありますが、まあ罪深い新店長さんですね。
規制を守って尖がった告知をせず、地域1番を狙わないで専業比率を下げて、何もしないでも来てくれる来店頻度高い客向けの機種を底上げ。
考えはわかりますがスロット稼動の未来を担う若者客を無視することにもなるのでは?
でも彼らは未来なんか担わないでただお金くれそうな店を狙って行くだけなのでそれでもいいのか・・・
たしかに、考え出すとむずかしいですね。
あと、本当に楽太郎さんで普通レベルの店長なら、パチンコ業界は安泰だと思いますよ。
どう見てもそうじゃないですが。
wizard さん
真面目に業務に取り組んでいて能力が高い店長職以上の方は、現場管理したり調査/分析業務や後進指導にパワーを掛けていて本当に忙しいですからね。
こんなブログなどを毎日更新している暇なんかないでしょう。。。
専業だから~というより、躾のなってない集団がいると迷惑。ほのぼの系スロット専門店が軍団の来襲で、休憩スペースは占拠&足を伸ばして通路の邪魔に。高設定が示唆される演出を見つけると後ろにベガ立ち。店の前でもヤンキー座りでいるから、雰囲気が一気に悪くなる。
おかげでそこは客がグッと減りましたわ。ヤクザの立ち退き屋かよ。
ゴンザレス さん
ベガ立ちするくらいなら、打っている人間をサイコパワーで洗脳して打ち子にして高設定台を占拠した方が効率的に儲けられると思います。
やはり貯メダルで顧客管理してるんですか?
20スロを10万枚程貯メダルを所持していた状況で今春から再プレイが翌日以降も無制限になりました
(いままでは400枚制限だった)
無制限になった代わりに設定配分が全体的に悪くなるのはある程度仕方無いと思いますが
いかんせんこの春以降、自分の立ち回りの裏をかく様な所に設定を入れられて
収支が上がりにくくなっています
なんか俺の事をマークしてないか?
と思う事しばしば
考えすぎでしょうか?
兼業だす さん
会員管理の件は、やろうと思えば可能、くらいの認識でOKです。
遊技ルールを守らないとか、会員カードを複数名でシェアしているとか、そういったお客さんをチェックする場合に主に厳しく見るくらいですかね。
特定の個人が不利になるように狙い打ち的に設定配分する、というのは、無茶苦茶収支が良いお客さんでしかもマナーが悪かったりして店長から嫌われているとか、そういう状況でもないと発生しないかと思います。
まあ、小規模店舗ならやってくるかも知れませんね。