忘れ去られたシリーズ物?いや、決して忘れていた訳ではありません。
約3ヶ月振りに、『再会したい懐かしの店員』シリーズの続編を公開します。
どんなシリーズだったっけ?
さて、久しぶりの続編ですから、そもそもこれがどんな感じのシリーズ記事だったかお忘れの読者の方も多いかと思います。
また、過去記事はそんなに読んでいないから、全く分からないという方もいらっしゃるでしょう。
まあ、一言で言えば、楽太郎の19年のパチ屋のキャリアの中で(大学生時代のアルバイトも含む)関わって来た人物を、記憶の奥底まで可能な限り潜って行って、そのディティールを引っ張り上げて記事にするという企画です。
書き始めた当初は、いい歳したオッサンになった訳だからそんなに何人も詳しく思い出せないかも、と不安だったのですが、なかなかどうして、どんどん思い出して今回で7本目という訳で、私自身ちょっと驚いております。
※「過去記事が気になる」という方は、こちらからご覧頂ければと思います↓
(読んで知識レベルが向上したり、人生の糧になったりはしません。ただの雑談記事です)
【参考】
2016年4月19日公開
2016年5月3日公開
2016年5月12日公開
『再会したい懐かしの店員③-DA PUMP大好き奈美ちゃん』
2016年6月16日公開
2016年7月8日公開
2016年8月18日公開
それでは、今回で7本目となる
『再会したい懐かしの店員⑦-最強のツンデレ女子、Hさん』をご覧下さい。
Hさん、こんな人
①楽太郎が平社員だった頃の、アルバイトスタッフ
パチ屋あるあるですが、ちょっとした社員よりは古株のアルバイトスタッフの方がお店の事を把握している場面があります。
Hさんはホール専門で4~5年くらい勤務していた妙齢の女子で、どの備品がどこにあるか、在庫状況はどうか、最近どの台や設備でどんなトラブルがあったか等を正確に把握していて、色々と助けてもらった恩人と言えます。
②当時、唯一の女性アルバイトリーダー的なポジション
アルバイトにもランクがあり、1フロアーの当日の作業割り振りや休憩回しなどを一任されるアルバイトリーダー的なポジションでした。
たしか、一般のアルバイトスタッフよりも、時給が150円くらい高かったかと記憶しています。
③機械に強い、が、油に弱い
昔のパチ屋のホールは男の戦場であり女性は護られる立場、というイメージを覆すような女傑でした。
私が当時一番驚いた事は、一通りの遊技機トラブル、還元機トラブル、計数機トラブルの多くを自己完結できた事です。
さすがに、還元機の補給関連のトラブル時に、脚立を使って高所作業するという事まではありませんでしたが、たぶん必要に迫られればできるだけの知識というか、これまで見知った経験値的なものは活かせたと思います。
幕板(遊技台上部の、開くと島内が見えるところ)を開けて対応するトラブル時には、腕を突っ込むと配線類を束ねているインシュロック(結束バンド)で切り傷ができたりする場面もあるのですが、そういう対応でもお構いなしといった感じでした。
しかし、そんな彼女にも弱点が一つ。
ベタベタ系、特に油汚れが付く類のトラブル対応は苦手にしていたのが印象的でした。
④女の手抜きは許さない
本人曰く、女の手抜きや言い訳は同性ならすぐに分かるが、男は馬鹿なので簡単に騙されて甘えを許しているとの事。
怠慢ととれる勤務状況の女性の同僚には無茶苦茶厳しく臨み、彼女の事が苦手で辞めて行った者も結構居たようです。
これは聞いた話ですが、あまりにも役に立たない同僚の女性のタイムカードを八つ裂きにして捨てた事もあった模様です。
⑤極限まで困ると、泣く
何度も出くわした場面ですが、「私はホール回しを任されているのに、言う事を聞かない奴がいる、悔しい!」と興奮して、最終的には5分くらい泣きます。
基本的に、業務全般においてちょっとした男性スタッフよりは断然仕事が出来るので、女性だという理由で舐められると我慢ならなかったようです。
⑥泣くと、ふっ切れる
1970年代~80年代前半の生まれの読者の方は、ドラゴンボールを思い出してみて下さい。
瀕●の状態から蘇生したサイヤ人は、超回復的な理論でレベルアップを遂げますね。
彼女も、まさにそんなタイプで、ひとしきり泣いて感情を放出した後、パフォーマンスが跳ね上がります。
当時のホールは、遅番の稼働ピーク時には全台満台になるような活況であり、そういった状況でホール回しを担当するのはそれなりに大変な事でした。
判断力、優先順位付けみたいなものが常に問われ、どの呼び出しランプを先に対応するか、トラブルは頑張って復旧させるのか止めてしまうのか、対応するなら何分掛けるのかといった状況判断ができないと1フロアーを任せる事はできない訳です。
そういった戦場のような状況で、女の言う事は聞かないだの何だのは言っていられません。
仕事の出来、不出来は残酷なもの。
出来ないくせに反抗した男性スタッフは、別のフロアーで巡回している私がインカムでの遣り取りを聞いている限りでも、相当やられていました。
Hさんの声が、インカムで響きます。
「Aさん、隣の島の(呼び出し)ランプ拾って!」
「4箱の方を先に流して!」
「・・・Aさん、了解返事下さい」
「Aさん!」
「・・・・・・」
「・・・・・・」
「・・・・・・」
「・・・・・・」
「・・・・・・」
「・・・・・・」
「・・・・・・」
「お前!A!聞いてんのかよ!返事しろよ返事を!」
「光ってんだろが!ピカピカピカピカよ!ランプを、ランプを拾えよ!」
「どんどん流せって!」
「帰るか!?皆と同じ時給もらってるんだろ?お前だけ手数足数足りてないんだよ!」
惨憺たる状況ですが、当時のパチ屋的な観点では彼女の言っている事は正しいと言えます。
男の屈強な体は、稼働ピーク時においては、数多くランプ対応して、ガンガン流して、それの繰り返しを求められています。
戦働きが足りない男性スタッフは、ホールには居られない訳です。
こんなHさんですが・・・

職場では、男性スタッフもタジタジの女傑だったが・・・
同僚の男性アルバイトスタッフと入籍し、退職
私に限らず、当時その店舗で働いていた者は(月日が経つのは早いもので、もう、私しかこの業界に居ないと思います)、皆結構驚きました。
いつの間にやら、同僚とデキていたのです。
本人には申し訳ないのですが、色恋沙汰とは無関係だと思っていた女傑が、突然の入籍発表。
相手の男子は、キンキキッズの堂本剛みたいなルックスで、勤務状況も真面目な好印象のスタッフでした。
家庭に入り、良妻に
彼女自身は退職しましたが、相手の男子はたしか1年以上勤務し続け、その間、私は彼から家庭に入った後の彼女の様子を聞かされるにつけ、いつも驚いていました。
意外や意外、プライベートでは超が付く程の良妻で、しかも物凄く甘え上手なタイプとの事だったからです。
掃除、洗濯、アロマやインテリア選びまで、全てにおいていかにも女性的な感じで非の打ちどころが無く、料理の腕も半端じゃないとの事で、自宅のベランダで香草を栽培したり、料理教室に通って新たな献立を研究したりもしていたようです。
中でも、私が一番驚いた事は、お金を生みだす才能があった事です。
これは彼から聞いた話で、私は不案内な分野なのですが、何でも蜂蜜などのオーガニックな素材を錠剤にした健康補助製品や保湿オイル的なものを取り扱う販売委託のお仕事があるそうで、一旦お得意客を掴んでしまえば継続的に勝手に注文が入り、マージン収入が得られるとの事でした。
彼女はそういった自然由来のものを凄く勉強して、魅力を感じた商品を販売する事で趣味と実益を両立させて安定収入を得ていたようで、無理矢理例えればベテランの保険レディーみたいに、そこまで時間拘束される事無くそれなりの収入を得て楽しい夫婦生活をおくる事ができたようです。
相手の男子が退職した後の事はもちろん不明ですが、そんな彼女であれば、夫婦仲良く、子供もできたでしょうか、お気楽で充実した毎日を過ごしているものと思います。
昔の同僚とは大体は先行き不安を抱えたまま別れたり、人間的に破たんしたようなタイプの者が多かったので、この二人のようにまともな生活環境がイメージできるというのはレアな事例と言えます。
今でもきっと、楽しい毎日を過ごしている事と思います。
書いて来て、とても気分が良い記事になりました。
今回は、これくらいにしておこうかと思います。
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次回は、『驚異の博才、K君』を予定しています。
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>販売委託のお仕事があるそうで
私も詳しくないのですが、アムウェイなどのマルチ・ネズミ講じゃないですよね?
ジャグキチ さん
嫁さんに聞いたら、ローヤルゼリーとかプロポリスとか呼ばれるハチミツ由来のサプリメント的なものがあるから、そういう奴じゃないのと話していました。
TV通販では他にも、サメの肝油やブルーベリー成分の錠剤、ニンニク由来のサプリメントなどなど、色々あるみたいですね。
男性には疎い分野です・・・
私もマルチビジネスなのでは?とピンッと来てしまいました
よこよこ さん
勧誘主体のビジネス自体に詳しくないので何とも言えませんが、そういうのに引っかかるタイプではない利発な女性なので、私としては良い方に行ったものと思っています。