警察庁は「みなし機(検定、認定切れ機)」についてどのように考えているのか?-回答

今回は、みなし機に対しての警察庁の基本的な考え方を紹介させて頂きます。

 

8月のお問い合わせ総数101件

先月のお問い合わせで最も多かったものは、2018年(平成30年)2月1日に施行される事が決まっている風適法施行規則および遊技機の規則改正に伴って、

 

  • 今後、「みなし機(検定、認定切れ機)」の扱いがどのようなものになるのか?
  • 警察庁は、「みなし機(検定、認定切れ機)」に対しては、どのようなスタンスなのか?

 

こういった事でした。

※お問い合わせフォームのご利用、TwitterのDM、お問い合わせ常連の読者さんからの直接メール、全て合わせて、規則改正関連の内容は28件ありました。

 

私としては、多くの事が現在進行形であり、まだ正式なアナウンスがない段階ですからそこらへんの事は成り行きを静観して下さいとしか申し上げられず、あくまでも私見を述べさせて頂くに留めました。

 

特に、警察庁がどのように考えているかについては、「俺は警察じゃないから、分からん!」というのが本音だったのですが、それではまともなお返事とは言えませんから、以下で紹介する行政講話を参考にしてお返事していました。

 

警察庁の「みなし機(検定、認定切れ機)」についての見解がどのようなものなのか調べるには、前回の規則改正にあたる2004年(平成16年)前後の資料を紐解くのが一番と考えました。

 

そこで、色々と調べた結果、

 

2005年(平成17年)10月12日

全日遊連 全国理事会における、警察庁生活環境化課長補佐 鶴代隆造氏(当時)による行政講話

 

こちらを参照するのが最も分かりやすいだろうという結論に至った訳です。

 

そんなこんなで、今回は、この行政講話の内容を記事にして紹介させて頂く事にしました。

 

それでは、ご覧下さい。

※括弧内は、楽太郎による解説です

※重要な箇所は、太字で強調したり、色付けしてあります

※読みやすいように、適宜段落分けしてあります

 

行政講話内容

以下、行政講話内容(全文)

________

昨今の業界の抱える問題を踏まえ、営業者の皆様にあっては、営業の用に供する遊技機の取扱いについて関心を持っておられるものと思いますので、先般の規則改正と遊技機の入れ替えについて改めて説明をさせていただきます。

 

ご存知のとおり、警察庁においては、昨年7月(2004年7月1日)から、皆様の御理解と御賛同を得て、遊技機の射幸性の抑制や不正改造の防止等を目的とした風営法施行規則等を改正、施行しております。

 

これにより、激変緩和に配慮して改正規則で定められた経過措置の期間が経過する平成19年(2007年)7月以降は、遊技機の射幸性が適度に抑制されることが期待されています。

 

このため、改正前の遊技機基準に適合する遊技機を、経過措置の規定に従って、改正後の遊技機基準に適合する遊技機に入れ替えていくことが必要となります。

 

この経過措置によれば、平成16年7月1日(2004年7月1日=規則改正施行日)以降に認定又は検定の有効期間が切れる遊技機(=みなし機)について、当該期間が満了するまでは、改正前の遊技機基準が適用されるので、引き続き、それを設置して営業することができるとされています。

 

また、当該期間満了後は、改正後の遊技機基準が適用されることになり、新基準に適合しない遊技機は設置できなくなります。

 

仮に、そうした遊技機を設置して営業している場合には、風営法第20条第1項違反として取締りの対象となることになります。

 

したがって、旧規則下で認定を受けた遊技機又は検定を受けた型式に属する遊技機を設置して営業している営業者にあっては、その認定又は検定の有効期間が満了する日までに、そうした遊技機を撤去しなければなりません。

 

しかし、最近、認定又は検定の有効期間が切れている遊技機が、有効期間満了後も撤去されずにそのまま営業の用に供されている場合があるという話を聞いております。

 

これを放置することは、違反行為を黙認することとなり、法令を遵守している営業者とそうでない者との間で不公平が生じかねません。

 

そこで、警察庁においては、先月から、認定・検定の有効期間が切れた遊技機を設置して営業していることに対しては徹底した取締りを行うよう指導を行ったところであります。

 

この取締りに当たっては、貴団体執行部及び機械対策委員会からの強い要望を踏まえ、いきなり取締りを行うのではなく、営業者に対する撤去指導を行った上で、遊技機の入れ替えに必要となる合理的な期間、約2、3か月をおいて取締りを開始するよう指導しております。

(法解釈だけに依拠すれば合法的な判断以外の選択肢は無いが、当時は業界側の陳情を汲んでそうはしなかった事が分かる)

 

こうした配慮は、最初の取締りにおいてのみ行われるものであり、最初の撤去指導から2,3か月の期間が経過した後は、認定・検定切れ遊技機は一律、即時取締りの対象となることに注意してください。

 

皆様(=全日遊連 理事クラス)にあっては、会員各位(=各ホール)に対し、以上のことを説明していただくとともに、認定・検定が切れた遊技機を設置して営業してはいけないことについて改めて
周知徹底を図っていただきたいと思います。

 

なお、この経過措置の取扱いについて、たとえ業界からの陳情等があったとしても、規則と異なる扱いをすることは考えられないことを御承知置き願います。

 

ところで、これまで説明している認定・検定が切れた遊技機には、いわゆるみなし遊技機、すなわち、平成16年6月末(2004年7月1日が規則改正施行日のため、その前日)までに既に認定・検定が切れており、新基準に適合しないことから、同年7月1日以降は営業所に設置できないものであるが、事実上の激変緩和措置として、都道府県警察が取締りを控えている遊技機を含むものではありません。

 

このみなし遊技機については、新基準適合機が市場へ十分流通する時期をもって取締りを開始することとしており、現時点では、その時期を決定しておりません。

 

しかし、改正規則の施行から1年以上が経過したことを考慮して、近い時期にみなし遊技機の撤去期限を定めるべきと考えております。

 

ここで、改めて確認していただきたいのは、みなし遊技機とは、取締りの猶予という事実上の特別扱いをしているものであって、それを設置して営業することは本来は違法となるものであるということです。

 

みなし遊技機について超法規的な措置をとっているのは、規則等の改正から施行まで約5か月の期間を
おくこととしたとは言え、全国で約45万台あると言われていたみなし遊技機を短期間に全て入れ替えることは、特に中小規模の営業者への経済的負担が過度にかかるので少しでも軽減してほしいという貴団体からの要望を踏まえたからです。

 

警察庁としては、そうした要望を踏まえ、みなし遊技機については、新基準適合機が市場へ投入されるのに合わせて順次入れ替えられていくものとして、その取締りを猶予してきました。

 

貴団体の要望を踏まえても、現在、ぱちんこ遊技機については既に543型式、販売台数にして約350万台の新基準適合機が市場に出てきていることから、みなし遊技機のうち、ぱちんこ遊技機については、既に営業所から撤去され、新基準適合機に入れ替えられているべきものと考えております。

 

一方、回胴式遊技機については、14型式が指定試験機関による型式試験に適合していると聞いており、みなし遊技機についても、今後、順次、新基準適合機に入れ替えられ、営業所からは確実に撤去されていくべきものと考えております。

(この事から、特別措置で撤去を猶予しているものが、新しい遊技機がリリースされても優先的に撤去されず、期限ギリギリまで居残り続ける事は好ましくないと考えている事が分かる)

 

こうした現状にあって、みなし遊技機の撤去期限を決めるに当たっては、業界の意見を伺うことが有意義であると考えました。

 

そこで、現在、警察庁から、業界の諸団体に対して、みなし遊技機の撤去期限を相互に議論し、業界としての意見を取りまとめてみてはどうかと提案しているところです。

 

そうした業界の意見を踏まえ、最終的には、警察として、その期限を責任をもって定め、取締りを開始するつもりでいます。

 

このような業界における議論を提案した理由は、営業所における新基準適合機への円滑な遊技機の入れ替えについては、ホール業者の方々だけで悩む問題ではなく、ホール業者、メーカー、販売業者等業界関係者が、業界の将来をどのようなものにしていくべきか真剣に議論しながら検討していくべきことではないかと考えたからであります。

 

業界の将来のために、どのような遊技機が必要か、メーカーはそうした遊技機の開発・製造を優先的に進めるべきではないのか、メーカーがそれをいくらで販売してくれるならば、ホールはどのぐらい買うのか、射幸性の低い遊技機で営業を成り立たせていくためにはどのような営業スタイルに移行しなければならないのか、そのためにはどのようにコストを減らし、どのように新たなファンを獲得していかなくてはならないのかといったことを膝詰めで議論することで、業界の抱える遊技機の問題を解決するこ
とが可能になるのではないでしょうか。

 

みなし遊技機の撤去期限をテーマに業界全体で話し合うことを提案したのは、皆さんの危機感を業界全体で共有した上で、規則改正の趣旨を1日も早く実現していくための方策を具体化し、実行していくのに有効だと考えたからです。

 

警察庁としては、業界の意見を踏まえ、みなし遊技機の撤去期限について、近いうちに結論を出そうと考えております。

 

この期限については、改正規則等の施行から2年を経過する平成18年(2006年)6月末よりも後にすることは考えておりません。

 

以上から、平成16年(2004年)6月末までに認定・検定が切れていた遊技機であって、取締りを猶予してきたみなし遊技機については、今しばらくの間、取締りを実施することは控え、それを開始する期限を別途定めたいと考えております。

 

皆様にあっては、当初のお約束どおり、鋭意、自主的な撤去をお願いしたいと思います。

 

また、平成16年(2004年)7月1日以降、認定・検定の有効期間が切れた遊技機については、有効期間が満了するまでに撤去していただくこととし、警察としては、そうした遊技機に対する撤去指導と取締りを徹底したいと考えております。

 

こうした遊技機の取扱いについて業界において正確な理解をお願いするとともに、県警の対応等について疑義が生じた場合には、速やかに御連絡、御相談いただきたいと思います。

 

皆様が改正趣旨を理解され、その趣旨に沿った取組みを推進し、ぱちんこ営業を国民から支持されるものに再生されることを期待します。

________

ここまでが、

 

2005年(平成17年)10月12日

全日遊連 全国理事会における、警察庁生活環境化課長補佐 鶴代隆造氏(当時)による行政講話の内容に、私が注釈/解説等を加えたものです。

 

 

以上、「みなし機(検定、認定切れ機)」の今後の成り行きが気になっているという方は、参考にして頂ければ幸いです。

 

 

今回は、これくらいにしておこうかと思います。

コメント頂ける方は、下の方からお願い致します。

 

 

「こうして資料を読んでみると、警察庁は、業界に対して甘過ぎるな・・・という方は、そっと押して下さい↓

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[記事公開]

2017年9月15日

コメント
  1. 4号機スロットをホールから一掃したときのように明確な期日を決めたらいいのに。

    • やるせなす さん
      警察庁が取り決めた明確な期日よりも業界側の努力で数ヶ月以上早めに全廃する、これが理想形でしょうね。

  2. 甘い、というか建前的には行政機関の一つに過ぎない警察の気分だけで左右されるなんて分かりにくい、と思ってしまいますね。

    取り締まりにしても、実際に摘発したりしなかったり、個々の警察官に判断を委ねられているなら、そりゃ法律の意味がないような?

    分かりにくい上に慣例だけで成り立ってると、正直業界の方もやりにくいでしょうね・・・別にパチ業界には限らんでしょうが。

    • ゴンザレス さん
      ご指摘の「慣例」の中には釘調整事情もかなり含まれていて、それが今は慣例上スルーせずに「時代が変わったんだから、そろそろ分かれよ、派手に叩くなよ、こっちも面倒な事を言いたくないんだ」と言われている気がしますね。

  3. 今月の21日に発表されると言う噂がでていますね

    前倒し認定の期間や撤去の猶予・・・
    厳しくすればするほど
    北電子と将軍様が笑顔になるでしょう

    • 徳名 さん
      どうなるでしょうね。
      理事長の阿部氏は、憶測大部分の噂が流布している事に懸念を持っているようですし。
      まあ、こういったブログも含めて「情報」過多の時代なので仕方ないとも言えますが。。。

  4. お返事ありがとうございました。
    同じ質問の人も多かったのですね。

    好んで打っていた機種が一つまた一つ撤去されるたびに先行き不安になります。
    楽太郎さんが仰るように「遊技」を提供してくれているお店もちゃんとありますから、そういうお店には頑張って欲しいです。

    • ハル さん
      行政絡みのご質問は本当に増えましたね。
      業界内でも、有料情報配信しているところに登録するとか、今までよりも精度/確度が高い「情報」を求めている者が一気に増えたという印象です。

    • こういち さん
      「天下り人」のデータを集めると面白いかも知れませんね。
      2017年、ホール企業に21人、メーカーに1人、みたいな。

  5. 規則に左右される、許認可商売の宿命ですね
    パチンコは文化として守っていくべきという気持ちと、滅んでしまえという気持ちと両方あります
    なりゆきを見守ります

    • しょうゆ さん
      今は、ホール側にとっては毎日が「宿命の刻」みたいなもんですからね。
      なかなか順風が吹かないというか、軌道に乗らないというか。

      まあ、軌道に乗ったと思っても、そこも「激闘乱舞」というステージ上なのでしょうが。

      闘う相手は依存問題、射幸性の抑制、あとはアンチパチンコ勢力・・・?

      ちなみに、「パチンコは文化として守っていくべきという気持ちと、滅んでしまえという気持ちと両方あります」という事を仰る方は非常に多いです。
      最近のお問い合わせでも、全く同じ事を書いて下さった方が2人居ましたからね。

    • ニト さん
      法規上の決まり事ですからね。
      そもそも、1日でも「猶予」して頂けたらラッキーで、数ヶ月単位ならマリンちゃんに言わせればスーパーラッキーくらいの価値がある事です。
      年単位ならプレミアな訳で。

  6. 4号機末期の頃を思い出します。
    自分の居た会社はベニヤ板は免れましたが、近くのホールでは何軒か見ましたね。
    未だに止まらない大型店舗。また板張り休憩スペース?
    でも、昔から思うのは何故この業界は買ったものを期間限定でしか使えないのでしょうかね?
    まあ、違法な改造機や形式変更やら色々と残念な歴史は経験し知っておりますが。
    そこは健全な業界でなかったというか検査機関やらお上の怠慢というか色々な大人の事情としがらみがドロドロと複雑に絡み合った結果なのでしょうけど。
    自動車を車検二回で廃車とか。家電は三年とか。携帯二年縛りでフリーズ買い換えとか。
    そんな事ないですよね。
    でもこの縛りがあるからメーカーも本気で長期間稼働出来る機械を。。。。
    なんだか上の連中は業界の危機を感じているのでしょうかね?
    対岸の火事のようにしか感じてないのか?カジノの事で頭ん中トロけてんですかね?
    どこの業界もそうかもしれませんが、特にこの業界はそろそろ上の団体から下はホールまで全てが同じ方向を向いて足並み揃えて未来を考えないといけないと思います。
    くだらない長文失礼致しました。
    業務頑張ってください。

    • ポテトサラダ さん
      遊技機=動産(資産/財産)と考えると、その所有の権利が大きく制限されている訳ですからね。
      しかし、それすらも許認可という範疇で考えれば「それを分かった上で営業しなさいよ」という事なのでしょう。
      また、「君らは長く使わせれば使わせるほど改造したりひっくり返したり、イケナイ事をするからな~」とも言われているように思います。
      実際、我々の先輩世代はそのようにして来た訳ですしね。。。

  7. 4号機から5号機に移行した際に警察のお偉方が言っていたのが、楽太郎さんクラスなら御存知か、もしくは調べればすぐ出てくるものと思われますが、確か警察は…

    一気に入れ替えをさせると経営を圧迫するだろうから、猶予期間を与えてその期間中に総入れ替えをするように促してやったのに、パチンコ業界と来たら、その日までは使えると捉え結局ギリギリまで入れ替えをせず、これじゃあ猶予期間を与えた意味がない!

    的な事を言っていましたよね?売り上げは確実に下がると言われていた5号機移行でしたから、店は利益のことを考えての処置だったんでしょうが、そんなの全く関係ない警察としては、おまえらな〜!ってそりゃなりますよね 笑 だから、移行期間猶予期間も短くなるんじゃないですか?

    • 10年ほど前の被害者 さん
      ご指摘の通りで、甘めの裁定をすればそれにとことん甘えたり、ダメだと指摘されてもやったり、喉元過ぎれば勝手に忘れた体で旧態に戻したりする業界ですから、どれだけ厳しい規制が敷かれたり、今回の件に関しても大した猶予期間を認めてもらえなくても仕方が無いでしょうね。

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