パチ屋に関係する諸規制の出発点と現在地-その③来店ポイントについて

今回は、来店ポイント絡みの規制事情について解説していきます。

 

ポイントという概念の区分

まずはじめに、普段何気なくポイントと呼んでいるものについて、業界内での区分をご紹介しておきます。

 

①来店ポイント

②遊技ポイント

 

この2つです。

 

①に関しては、お店のホールコンピューター等の機器がどのようなものであるかによって若干の差異はありますが、ほとんどは

・ユニット/サンド

・JC(玉のジェットカウンター)/MC(メダルのカウンター)及びチケット発券器(チケッター)

・景品カウンターPOS

 

上記の機器のどこかで会員カードを使用すれば、その時点で登録会員の来店と認識して、ポイント加算されます。

 

次に、②に関してですが、これは登録会員の遊技実績に応じての加算となるポイントの事を指します。

 

例を挙げれば、再プレーを一定数量以上行ったとか、何時間遊技したとか、そういった遊技条件を満たして初めて貰えるポイントという訳です。

 

区分が難しいポイントシステムの例

前述の通り、あらゆるシステムが通信しあって成立している現在の営業現場においては、ポイント提供=自店の会員カードの使用による電子ポイントの発生と捉えて構いません。

 

しかし、例外的なポイント付与の形式もあるにはあるので、そちらについても簡単にではありますが触れておこうかと思います。

 

これに関しても、2つの区分があります。

 

①アナログ的なポイント付与(スタンプカード形式など)

②自店の会員システムとは別の、第三者が運営するポイントシステム

 

まず①に関してですが、取り締まり行政側から出されている書面に、特に違反行為として明記されている訳ではないので、会員システムを備えていないお店であれば、何なら厚紙で作成した自前のポイントカードに押印するなどして付与する事も可能でしょうが、その際にはそのエリアによって(所轄の)是非の判断が分かれる可能性も高いです。

 

また、紛失した等の理由で再発行したは良いが、実際には複数のカードを駆使して不正に多めにポイント押印を得る事等も可能と言え、アナログ的なシステムに関してはお店側の管理が面倒で実際の運用には難がある、と言えるでしょう。

 

次に、第三者が運営するポイントシステムです。

 

これは、会員カードとは別のカードを、専用の端末に挿入する事で来店認識してポイントを付与し、その累積により第三者が用意している景品と交換できるというシステムです。

 

これに関しては、その是非にはエリア差がありますが、会員カードで来店ポイントが発生したのに、また別のカードでもポイントが発生するなら、1名の来店を二重カウントしている事になるとも解釈されます。

 

よって、第三者のポイントシステムを利用するのであれば、景品管理も含めて完全に業務委託したと考えて、自店の会員システムによるポイントの付与は行わない事が無難と言えるかと思います。

 

・・・それでは、ポイントの区分はこれくらいにして、以下では取り締まり行政から通知された規制の内容について見ていきましょう。

 

「ポイント規制」の出発点

まずは、取り締まり行政から通知された書面を読み解いていきます。

 

これが、該当する通知書面の冒頭部分です。

ポイント規制通知

通知書面の表題

 

この書面の一番最初に記載してある内容は、噛み砕いて書くと以下の通りです。

 

客にポイントを付与する行為に関しては、それが過激化すれば、著しく射幸心をそそるおそれがある営業へと向かう危険性がある

 

取り締まり行政としては、個々のホールが日々の営業に付加価値を持たせる事ができる性質のサービスであるため、放置しておく事で、風適法が問題視する射幸性が高い営業になってしまう可能性があると見做しているという訳です。

 

また、

 

ポイントの扱いに関して、警察庁としては、かねてから業界団体に対して自主的なルール作りができるように助言してきた

 

このようにも記載してあります。

 

更に、読み進めて、記載してある内容を噛み砕いて解説して行きます。

 

<来店ポイントについて>

来店行為に基づくポイントは、不当景品類及び不当表示防止法の規制を受ける。

 

来店ポイントの累積によって得られる景品について、それを負担したり実施するのがホール/第三者どちらの場合であっても、その種類や提供方法によっては風適法に抵触するような著しく射幸心をそそるおそれのある営業へと向かう危険性がある。

 

景品として現金、有価証券、遊技の用に供する玉/メダル、著しく高額な財物等を提供する事は、風適法に抵触するような著しく射幸心をそそるおそれのある営業へと向かう危険性がある。

 

玉/メダルで交換取得する景品と、来店ポイントで交換取得する景品は、区別する必要がある

 

<遊技ポイントについて>

遊技に使用した金額、遊技時間、貯玉/再プレーシステムの利用など、遊技に関連する諸要素に基づいてポイントを付与する行為は、それがホール/第三者のどちらの負担によるものであっても、風適法に抵触するような著しく射幸心をそそるおそれのある営業へと向かう危険性がある。

 

・・・以上、本通知書面では、これらのような事が記載されています。

 

業界内での、より具体的な解釈基準の作成

前述の通り、取り締まり行政側から出て来た通知は、ポイントの定義であったり、それが風適法に抵触するものか否かだけにフォーカスしたものに留まっています。

 

なので、ホール側にとっては、実際の営業現場ではどういった事が可能で、どういった事であれば禁止扱いされるのか、より突っ込んだ解釈基準が必要な事になります。

 

こういった経緯で、業界団体としては、これまで取り締まり行政側から出てきた色々な通知を読み解いて、前項でも触れた通り自主的なルールを作成して、各ホールなどに通知しています。

 

この自主的なルール=解釈基準は、2012年(平成24年)4月27日に出された

 

警察庁からの「貯玉・再プレーシステムの利用に伴う手数料の取扱いについて(通知)」及び「ぱちんこ営業において客に付与されるポイントの取扱いについて(通知)」の基本的な考え方

 

このような表題の通知と、2011年(平成23年)10月17日に出されて、その後2012年(平成24年)9月25日と2014年(平成26年)4月1日に改正された

 

「総付景品等の提供に関するガイドライン」の基本的な考え方

 

この表題の通知という、2つの書面にて、各ホールが来店ポイントシステムを用いた遵法営業ができるように具体的に説明してあります。

 

以下では、この2つの通知の要点をまとめて、箇条書き的に解説して行きます。

 

自主的なルールによる、可/不可の明確化

・来店ポイントの提供にあたっては、1日1ポイント=最大20円までの価値を付与する事ができる

 

・ポイントの累積によって景品を提供する際には、最大で9,600円+消費税分の金額以下のものとする

 

・チェーン店舗の場合、複数の系列ホールのポイントを合算する事は不可とする

 

玉/メダルでの交換用の一般景品と、ポイント交換用の景品は、区別する必要がある

 

・ポイント用の景品は、有体物である必要がある(役務=肩揉み等のサービス提供は不可)

※デジタルコンテンツに関しての明記は無いが、無難に解釈すれば現状では不可。

ただし、景品=一般に流通している物品という定義なので、時代の価値感の変化によってアプリDLやweb上での物品の購入権利などが一般に流通している物品扱いされれば、私見では今後は認めるように改正される可能性もあると見通す。

 

・玉貸しボタンを押さなければ付与されないポイント=遊技ポイントは、全て不可とする

 

・ポイントの特別な付与を利用して特別な日を設ける事は、不可とする

※「本日、来店ポイント2倍DAY」等といった告知は不可。

 

ざっと、こんな感じです。

 

まとめ

私見では、現状では大多数のお店は、取り締まり行政からの通知と業界が定めた自主ルールに則った営業を心掛けており、特に逸脱したポイントの提供をしているお店は目に付かないように思います。

 

これまで見てきた通り、ポイント絡みの規制の要点としては2点あります。

 

・ポイントの累積で専用景品と交換できる事を、過度に前面に打ち出して営業する事が無いように、つまり「物で釣る」ような営業手法をとらないように

 

・遊技すればするだけ物が貰えるようなシステム=遊技ポイントの付与は、射幸心をそそるため全て不可とする

 

こんな感じにまとめる事ができるかと思います。

 

 

今回は、これくらいにしておこうかと思います。

コメント頂ける方は、下の方からお願い致します。

 

次回の④記事では、「総付(そうづけ)景品」について解説する予定です。
かなりの分量の通知書面をまとめているので、骨が折れるシリーズ記事です。

なので、「少しは参考になった」、「次回の④記事も、読んでやるか」、という方は、そっと押して下さると嬉しいですm(_)m
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コメント
  1. 会員ポイント交換会が不定期な日曜の日中でなかなか実施出来ない私です。
    その時間帯は休日出勤か遊技しているかのどちらかなので。
    上記の様にポイント交換日を限定するのは問題無いのでしょうか?

    • シビ さん

      いかにも取り締まり行政的な表現ですが、殊更に特定の営業日を差別化しようとする広告宣伝は全部引っ掛かると考えて私の会社ではNG扱いにしています。
      実際、近隣エリアのお店は京都のくず餅や鎌倉スイーツ的なものの限定仕入れ日POPを外に出して、旧イベント日にポイント交換会をやっていたら立ち入りを喰らいました。

      要は、自店会員に、この日は来てねと言っているようなものなので。

      ただし、細かくチェックするエリアかどうか、店舗間で通報合戦をするエリアかどうか、そこらへんの土地的な事情があるので何とも言えません。

  2. ポイントと関係なくすいません。換金についてなのですが、あるサイトで突然の閉店で換金が出来なくなった場合、カタログによるお菓子などの交換に限定される。(つまり、換金できない)という書き込みがありました。これは事実なのでしょうかね?
    これが事実だとすると、パチンコ店と換金所が無関係であるという三店方式の大前提が覆ることになる
    と思うので大きな問題だと思うのですが。
    個人的にもそこそこ貯玉しているので気になるところです。

    • いしけん さん

      私自身も知人店舗も、実際にそのような羽目に陥ったことが無いので詳細は不明です。

      しかし、貯玉補償基金の条項にもある通り、交換はカタログで行なわれるというのは事実です。

      打ち手の皆さんには申し訳ありませんが、特殊景品/金景品はお店が特定の卸業者から仕入れて用意する景品のひとつに過ぎないので、潰れてしまえば用意できません。
      また補償基金は特殊景品/金景品を仕入れていないので、交換に応じることは出来ません。

      では、お店と換金所が繋がっている証左になるじゃないかというご指摘には、あくまでも仕入れている業者が間に入っているから、三点方式の前提には触れないと解釈します。

      なので、打ち手にとっては一番重要な景品ですが、あくまでも一番人気がある景品くらいの扱いにしかなりません。。。

      しかし、いしけん さんがご指摘のように、このようなケースはお店と換金所の関係性を示している、という考え方は当然でしょうね。

      実際に、例えばあるエリアにA店とB換金所しかなく、B換金所はA店があってはじめて経営が成立するという立地条件の場合には100%の確率で共倒れします。

      つまり、密接な関係がある、と言っているのと同じです。

  3. なんかこう射幸心射幸心ばかり魔法の言葉のように各所で使われていると、「射幸心って何だっけ?」という気持ちになりますね。

    • ゴンザレス さん

      曖昧だからこそ汎用性がある、要は取り締まる側にとっては伸縮自在の如意棒みたいなものです。
      如意棒の幅に収まっていれば遵法営業店舗で、その幅から逸脱すれば違反店舗。

      でも、その幅は場合によってかなり変化する、と。

  4. 楽太郎様
    こんばんは、お疲れ様です。

    先日溜まったポイントで洗剤セットをいただきました。

    使ってなくなる生活雑貨品に交換できると重宝しますね。
    ティッシュ、トイレットペーパーなどが適しているように思えます。

    ポイントで飲み物サービスは受けられるホールが多いようですが、
    ホール内の食堂でも何かサービスを受けられたら、
    食堂の売上にも貢献するように思います。
    ホール内の食堂でポイント使えるケースは見かけませんね。

    個人的な案としては、単発引いたら5ポイントとか、
    1000ハマリで10ポイントとか、STスルーで8ポイントとか
    付けてくれるとありがたいですが、諸に射幸心を煽っていることに
    該当しそうですね。(笑)

    • 海の王様 さん

      遊技に関連付けてポイント付加する事は出来ないので、ハマリ客のケアをポイントで、というのは無理ですね。
      ちなみに、規制が厳しくなる前は、知人の店舗で類似するサービスがありました。

      詳しくは書けませんが、特定の条件を満たした場合には会員情報の備考欄に特記事項が記録され、それが一定数値まで貯まると「甘釘券」か「設定6予約券」が貰えるというサービスです。

  5. 楽太郎様
    こんばんは、お疲れ様です。
    返信ありがとうございます。

    やはりポイントの遊戯関連付けはタブーのようですね。

    負けたけどポイントで少しいい思いをさせてもらったみたいな
    サービスがあれば、お客も喜ぶと思いますが、
    規制・規制で思い切ったことが出来ないのが現状でしょうか。

    こちらは北国で、これから雪シーズンとなりますが、
    車で通う客が多いので、車関連の景品やポイントサービスが
    あったらいいのにと常日頃感じています。

    タイヤ交換サービス券や洗車券などが、思い浮かびます。

    • 海の王様 さん

      北国ならではの日用品やサービスですか、たしかに需要がありそうですね。
      ただ、発券が伴うものは金券扱いされてNG視される事がほとんどだと思うので、やはりサービス提供する際にはホール現場で完結する性質のものが無難でしょうね。

      それこそ、行きつけのお店の店長さんに、常連客のケア目的で独自性があるポイントサービスを企画してくれみたいに要望しても良いかも知れません。
      こういう場合は、大体は若手管理職の企画出しの練習題材になりますので、斬新なものが出てくるかも知れません。

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