Twitterでフォローして頂いている読者の皆さんは既にご存知の通り、今週は、パチ屋に関係する諸規制、特に広告宣伝などの事についてシリーズ物の記事を書いていく予定です。
はじめに
まず、読み返す通知文書の分量が非常に多いので(A4用紙で70枚くらい)、それをカテゴリーごとに分けて、5~6記事くらいにしてみようかと思います。
- 総付景品について
- 会員ポイントの考え方について
- 店内告知/装飾(高さ規制)について
- 広告宣伝について
- 警察庁が違反(みだりに射幸心をそそるおそれがある)とみなした文言例について
こんな感じです。
まだ思案中につき、変更する場合もありますし、ひょっとしたら記事数がもっと増えるかも知れません。
いずれにせよ、読者の皆さんにとって読みやすい内容/文字数にコンパクトにまとまるように、頑張ってみようかと思います。
規制と業界内解釈/ガイドラインについて
まず、パチ屋絡みの諸規制については、読者の皆さんにはあまり馴染みがないかと思いますので、簡単にその成り立ちというか、業界内でその都度どんな風に扱われているかについて軽く説明します。
大体は、こんな流れで決まります。
①風適法に記載してある内容を前提にして、それと逸脱する(おそれがある)現況について行政講話や書面通知が出る
・警察庁保安課課長等が、業界団体の会合に招かれた際に話し、それが文書化される
・警察庁から各方面(都道府県警)に対して書面通知が出て、取り締まり時のチェックポイントとして共有される
②行政講話や書面通知の内容は、全日遊連、日工組などが原文のまま各組合員(ホール、メーカー)に通知される
③通知された原文は、解釈が分かれたり、曖昧な表現の部分があり、各組合員(ホール、メーカー)によって対応が分かれたり質疑応答が発生する
④全日遊連や日工組などは、対応を統一化するために取り締まり行政からの通知に対しての解釈基準を「ガイドライン」といった形で分かりやすくまとめたり、各ホールの経営者や管理者などから寄せられた質問への回答という形でQ&A形式で書面化して再通知する
・・・どの規制に関しても、大体は、こんな感じです。
もっと言えば、④の後は日々の営業になる訳ですが、通知内容がしっかりと行きわたっていなかったり、逸脱する行為が目に余ったりすれば、その後の会合でも更に厳しい内容で行政講話が出たりして、どんどん厳しくチェックされるようになります。
要は、規制が厳しいのは、ホール/メーカー双方の団体内で足並みが揃っていなかったり、解釈が違っていたり、意図的に逸脱するところが出て来た結果の、自業自得と言える訳です。

墓穴を掘るのは得意だぜ!
「射幸心をそそるおそれがある」
ここで、ひとつ問題があります。
前述の①、つまり諸規制の前提になっている風適法ですが、その中に取り締まり行政側が重視する絶対的な基準というか文言が存在し、それ自体がそもそも解釈が分かれる曖昧なものなのです。
それは・・・著しく射幸心をそそるおそれがある、という文言です。
そういった意味では、射幸心/射幸性は業界の一番の武器であり、また同時に足枷でもあると言えます。
ストロングポイントがウィークポイントでもある、この事が、業界がいかに危ういものの上に立脚しているかを物語っています。
取り締まり行政側から難色を示されれば、直ぐに足元が揺らぐからです。
まさに、渦中にある、検定時と異なる釘の状態で販売された可能性がある遊技機=「不正」遊技機の問題に関してはそれが言えます。
数十年来、釘調整絡みの事にはそこまで突っ込んだ指摘をしてこなかったのが、警察庁生活安全局保安課課長並びに課長補佐クラスの方が立て続けに厳しい文言で行政講話をして、その後の経過をチェックした結果、それに引っ掛かる機種は短期間で全廃するという流れになってしまった事からも、それが窺えます。
くせ者なのは、業界内の「解釈基準」や「ガイドライン」
このように、嫌な言い方をすれば、正体が見えない化物のような「射幸心/射幸性」ですが、業界ではこれとどのように付き合っているのか?
結論から言えば、無難に付き合おうとしています。
- 取り締まり行政側が特に問題視していなくても、ホール間でエスカレートして行きそうな気配があるから、全面禁止にしておこう
- 取り締まり行政の大元である警察庁がNGと明言していなくても、各方面(都道府県警)や所轄レベルの解釈によっては「射幸心をそそるおそれがある」と見なされる可能性があるから、全面禁止にしておこう
こんな感じにです。
こういった考え方は、この後に続くシリーズ記事では何度も出て来ますので、頭の片隅に置いておいて頂ければと思います。
・・・以上、今回のシリーズ記事の導入部分は、こんな感じです。
次回からは、具体的に各項目別に見て行く事にします。
それでは、今後の記事の公開を楽しみにお待ち下さい。
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サンキョウ?から?99%継続が出るそうですが、大丈夫なのでしょうか?
このタイミングに冒険するとさらに大きなしっぺ返しがこないですかね?
いしけん さん
営業マンも、そこらへんを心配しています。
なので、データでも紙でも正式な資料が配られておらず、肝心の継続率に関しても
98.8%、99%、約99%といった具合に、お店によって説明されている数値が微妙に異なっている現状ですね。
パチもスロも新基準は出る気がしなくて足が遠のいてます。
射幸心を抑えることに成功した様ですね笑
ホールは笑い事じゃ済まされなさそうですが。
シビ さん
まあ、それすらも業界の自業自得ですね。
50代以上の世代が派手にやり過ぎて、そのツケが回ってきている感じです。
何かと射幸心を盾に警察から目の敵にされているパチンコ業界ですが、実際は昨今の公営ギャンブルやFXなんかの方が、よほど射幸心を煽っていると思うんですが…(;^_^A
テツ さん
偉い人には、自分に都合が良いデータしか目に入らないんでしょうね。
まあ、一番悪いのは過去数10年来派手にやらかしてきた業界ですが。
テツさんに同意です。パチンコをギャンブルと認める=換金OKにすれば
射幸心もある程度認められると思います。
勿論、株とかFXのように年収申告が必要になるでしょうし、パチンコ税導入もセットでしょう。
あるいは、いっそのこと換金一切禁止にしてゲーム性を高めるという方向性もあるでしょう。
その場合はリアルとの融合で面白い機種もでてきそうですよね。
現状は緩やかに殺されていってるようにしか感じません。。。。
いしけん さん
白黒はっきりさせた方がやりやすいというのは事実でしょうね。
私見では、全てが封入制エコパチになれば、行政/法規絡みで変化が生じるかと思います。
そうですよね!私も最終的には、パチンコ税の導入による換金の合法化しか道は残されていない気がします。
やはり白黒はっきりさせないと、一部の層から延々と叩かれる続けてしまうでしょうから。
本日も勉強させて頂いております。
この『著しく射幸心をそそるおそれがある』という文言が難解ですよね。
いちじるしく
金額で上限を明記するわけでもなく、その時の行政の偉い方が発言して目安を伝え、それを業界が守る。
本当は射幸心を煽っていいわけで、著しく射幸心を煽ってはいけないという事だと思うんです。
『著しく射幸心をそそる』って
『500円で5万発でちゃかも!?』
とか
『1枚がけからの夢の万枚へ…』
みたいな夢物語がそれで、
『本日海推し!』
とか
『バジリスクにアンコウ投入』
くらいなら(事実前提)ただ射幸心をそそるくらいですよね。
ただ昨今はAll or Nothingで煽っちゃダメ、となる。
そういうドキドキすらとってしまうから業界の熱感が冷めてくる。
いつの時代も他人の時間や自由をなぜかコントロールしたがる人種がいます。業界を転がしてなにかいいことがあるのでしょうかね。税収も減るだろうに…。
読者何某 さん
あまりにも具体的過ぎるので端折って書きますが、震災直後くらいの時期に所轄の生活安全課担当者と話し込んだ事があり、その時のテーマは
まさに読者何某さんがご指摘の内容でした。
その方は法規に明るく、射幸心をそそるという文言の解釈は非常に曖昧だが、「実現可能性及び実現事例の有無/頻度」について、見解を話してくれました。
現代は情報社会であり、どこそこで万枚出たとか、解析サイトや雑誌で小数点第三位くらいまで%表記されていたり、出回っている高射幸性事例が多過ぎると指摘していて、取り締まる側としては無難に、過熱化する可能性を摘む必要があると考えているとの事。
もちろん、所轄レベルの自分がこのような事を考えていても、決めるのは本庁や国家公安委員会なのでこれ以上は何とも言えないが、基本的な考え方はある程度共通している、との事でした。
要は、彼らにとっては、万枚=一撃10数万円突破率が2%でも、高過ぎる訳です。
また、それが可能な機種にアンコウ投入を示唆したり着席を促す事は、射幸心をそそり過ぎているという認識な訳です。
では、お勧めするのがジャグラーなら良いのか?
そこらへんを区別するとキリが無いので、「無難に」幅広く取り締まっておこうという考え方が基本のようですね。
パチンコは切り捨ての流れですよね。
カジノ法案が通れば、パチンコより楽しい
カジノにお客は流れるでしょう・・・
国庫に税収が入るし、地元も潤う。
依存症患者がたくさん税金を納める愛国者に変わる訳だから一石二鳥です。
国営ギャンブルとしてパチンコ・パチスロはカジノで遊ぶようになるのではないでしょうか・・・・。
ナナベエ さん
パチンコで得たお金には課税する方向に持っていくのか否か?
そこらへんが焦点ですかね。
ひと括りにパチンコ税といっても、それが店舗に対してなのか、遊技客に対してなのか、換金所に対してなのか、それとも全部なのか、より突っ込んだ議論がなされるのはもう少し先の話かも知れません。
そうやってグレーの期間が長ければ長いほど小規模店舗は激化する店舗間競争や規制強化で体力を消耗し、廃業していく、という流れも見えますね。。。