今回は、営業数字のひとつ、「粗利」についてのご質問にお応えします。
北の養分 さんからのご質問
いつもお世話になっております。
P/Sともにバラエティコーナーを玉、コイン粗管理するホールは多いのでしょうか?
閉めっぱなし、1放置。
スロットは撤去リストのAT機だらけの為理解出来るのですが、ぱちんこコーナーで、珍古台や訴求力ある台を設置していても閉めっぱなし…。
当然、売上、稼働も悪くて、良い台でアウト10,000、悪い台ならアウト0(日当り)。
駅前店で、何も知らないサラリーマンが来店して売上あるホールなら、わからなくもないのですが、郊外店で、1、2次商圏内他店舗が14店舗あるのに何故なんだろう? と思っています。
入口から1島4~5人しかいないバラエティコーナーを3島持ってる4P営業を理解出来ないのです。
過疎ホールあるあるなんでしょうか?
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ここまでが、北の養分 さんからのご質問です。
回答
パチ屋が気にする数字とは?
まず、パチ屋が「営業数字」という表現をした場合、それは「稼動」、「売上」、「粗利」という3つの要素で構成されるものとお考え下さい。
そして、その3つの要素の優先順位、これがホール企業、お店によって変わって来るという訳です。
では、どのような優先順位のお店が多いかと言えば、これは割合を調べる事が出来る性質のものではないので経験上ですが
①稼動
②売上
③粗利
大体は、このような順位であると言えます。
しかし、稼動の考え方には裏があって、これはあくまでも売上が伴っての稼動が欲しいというのが本音です。
例えば、週間平均で30,000個稼動しているパチンコ機種があったものの、台売上は20,000円ちょっとでした、というのではあまりに少ない水準であり、ここは最低でも35,000円は欲しいよね、ではそれだけの売上が上がって稼動もキープできて粗利も適正値を残せる運用の仕方は・・・といった事を考えながらやるのが釘調整という訳です。
※ここで、「釘調整は違法だ。堂々と書くな」といった突っ込みがあると、ご質問に回答する事が出来なくなるので、ご容赦頂きたいと思います。
極端な例をあげると、例えば新作北斗の稼動が25,000個のお店があったとして、その台売上が40,000円で粗利が4,000円だったとします。
このくらいの運用であれば、私の感覚では適正な運用であり、もっと厳しい調整にして粗利を取りに行く必要はないです。
なぜかと言えば、同機種の稼動が35,000個、台売上が55,000円あった頃のように、7,000円水準の台粗利を狙って渋い調整にすると、必ず稼動が低下するからです。
そういった観点で、稼動が第一、それに売上/粗利が追随する、という順位付けになる訳です。
ちょっと嫌な言い方をすれば、仮に「どうしても抜かないといけない(大きめの粗利が欲しい)」という場面があったとすれば、まともな稼動と売上さえあれば、ごく短期であればその狙いは達成する事ができます。
※確率的に甘く動いて、抜けない場合もありますが・・・
要は、稼動と売上(打ってくれるお客さん、お金を持って来てくれるお客さん)が無いと、欲しい粗利(負けてくれる金額)が残せない、という関係性です。
もちろん、いくら稼動が高いからと言って、粗利が極めて低い水準の運用でも良しとできるかと言えば、さすがにそれでは機械代分を作る事が困難であり、そのような運用が可能な機種の条件は、長期稼動が見込めるごく限られた機種のみ、という事になります。
そういった理由で、低い粗利水準でも良しとされる機種の代表格と言える海系のミドル機に関しては、台粗利2,000円前後でも我慢して運用しているというお店も多いものと推察します。
また、スロットにおいては、敢えて触れるまでも無くそれはジャグラー系であり、台粗利が1,800~2,000円であっても、それで良しとしているお店はあるでしょう。

適当な粗利だけあればええんや
粗利第一だと…
それでは、今回のご質問の主旨である、
過疎店では、バラエティーコーナ―を稼動では無く粗利主眼で運営するという事は、良くあるのか?
これについてお応えします。
結論から言えば、これはまさに過疎店あるある と言えます。
バラエティーコーナーは、
- メインの島/コーナーから都落ちして来た機種で構成されるものである
- 新台を導入してまで運用するようなコーナーではない
このような考え方をしているお店は沢山あり、そのようなお店では日頃から釘を動かす事はまず無く、つまりは稼動や売上という営業数字の要素を変化させる事は望まずに、今ある粗利水準が維持できさえすれば、良しとします。
なので、かなり細かいデータを取ったり釘を見たりする打ち手である北の養分 さんから見れば、「釘調整する事で得られるかも知れない稼動、ひいては売上や粗利を得る機会を、損失しているんじゃないか?」
このように見える場面もあるかと思います。
或いは、「もっと稼動が得られそうな島の構造/設備に、リニューアルした方が良いのでは?」
このように考える場面もあるでしょう。
しかし、島改装工事なり機種配置/スペック構成の大幅な変更など、何か大きなアクションを起こした結果、今ある粗利水準が崩れてしまう事の方が怖いがために動けない、というお店側の心理というか状況が目に浮かびます。
このようなお店では、その粗利を維持できている内はまあ良いですが、ジリ貧の流れで虎の子であるその粗利水準が営業上やっていけない程までに低下した場合は、打つ手が無いと言えます。
理由は、改装なり釘調整なり、何かアクションを起こしてようやく稼動を取りに行った際には、それに注目してくれるだけの客数がエリア内に居ないからです。
なので、今回教えて頂いたお店は、釘をマメに動かしてもそれを見てくれるだけの客数が既に居ないので、じゃあ何をやっても無駄だな、今ある粗利だけもらい続ければいいや、こういった考えなのかも知れません。
或いは、最悪の場合は、売上の大部分を粗利として残す事ができれば、稼動なんかはどうだって良いとまで考えているのかも知れません。
こういった事情は、スロットバラエティーコーナーに関しても似たような事が言え、お店によっては「珍しい機種、古い機種」を設置し続けているという価値を既に提供しているため、それ以外の価値、つまりまともな設定を使用しての運用の必要は無いとまで考えているかも知れません。
以上、十分な回答になったかどうかは分かりませんが、今回は、これくらいにしておこうかと思います。
「近所のお店のバラエティーコーナーは、残り物の機種だけで万年釘&設定1放置で営業中だぜ!」という方は、何がなんでも押して下さい↓
[記事公開]
2017年5月26日
売上げの目標達成のためのお店側のアクションがこんなに多彩だと思いませんでした。
お店ごとにかなり個性的に戦略を練って営業しているんですね・・・。
わたしは今回の記事の真逆のお店に遭遇したことがあります。
かなり多くの台で良釘のまま放置。
あきらかにお客さんにサービスしすぎで利益取る気あるの?というレベルの調整でずっと放置されてました。
この店何でこんな営業なんだろう?つぶれないのかな?
と思っていたら数年後にやはり潰れてしまいました。
このお店の役割は何だったのかなぁと今でも思います。
チェーン店内の何らかの税金対策だったとか、納得の行く理由があればすっきりするのですが。
bskkujira さん
うーむ、実際に見た訳ではないので何とも言えませんね。
チェーン企業だと、そういうお店にも売上はあるので、法人グロスで見た時の売上の水準を底上げするので売上担当なのかな、とも思ってしまいますが、今回のは少し話が違いそうですね。
商売上、売上の規模が大きいと有利になる場面があるらしいですが(融資を受ける際など)、私自身は経営陣になったり税務/財務部署に配属された事が無いので分かりません。
小規模企業だと、半端な利益を上げるよりは、諸々の固定費(人件費、家賃、福利厚生費など)の水準を多めに計上する事で無理矢理赤字にしてしまい、還付金を受けとった方が会社としては都合が良い場面もある、という話を知人店長から聞いた事があります。
回答になったようで、ならなかったようでm(_)m
御忙しいところ回答頂きましてありがとうございました。
商圏内の4Pマーケット自体も弱くなってきていますが、皺寄せが低貸しのP/Sに行っており悪循環になっております。
そうなんですよ、アクション起こした時には商圏内のお客様に気付いてもらえないので、顧客離反する前に占有しなければならないと思うのですよね。
このままだとジリ貧営業だな…と心配しております。
適正スタートにすれば、私のように喜んで台売入れに行くお客様も増えるのにな~と思います。
ホールのオペレーションは難しいけど頑張って欲しいなと思います。
北の養分 さん
4円パチンコの状況が悪く、スロットだけでなく低貸しにも皺寄せが行く状況は非常に悪いですね。
対策を練るのも困難な状況ですが、設備変更も何の費用負担も発生しない手法としては、低パチの超活性でお客さんを戻すのがまずは先決かと思います。
店内に人が居ないという状況を打開しない事には、ガラガラの会場でプロレスをやっているようなものですから。
もちろん、ここで言う超活性は、「1円パチンコは4円の4倍遊べる」を謳うのであれば4円パチンコの自店の千円スタートの4倍の千円スタート水準で営業してみせる事です。
パチンコ全盛期でも、駅はずれの古くてさびれた店はこんな環境にありましたね
パチンコならまだしも、スロットだと設定1以下がないわけで、設定1で利益が取れないレベルになると
身動きができないですよね。駅前再開発が始まるまでの現金商売だったと考えれば納得いきますが。
獣 さん
ご指摘の通りで、ビル物件が古くて、営業状況が今回の記事のようなお店を見掛けるたびに、建て替えのタイミングが非常に危ないな、という目で見てしまう自分が居ます。
近所の4Pが正にこの記事の状態ですね。
元々スロットが強い店ではありましたが、釘が開くのは新台1週間程度、その後は締める一方です。
客が居ないから新台も控えめ、系列店のお下がりが半数を占めている様に見えます。
ガラガラの4Pとは対照的に1Pが高稼働ですが、釘は4P以上にガッチガチという状態!
結局スロットの設定にも皺寄せが出て、20Sの稼働も減少傾向に。
リニューアルとかテコ入れをしても普段見ない連中に抜かれて終わり。
何か打開策は無いのかな〜なんて観察しています。
シビ さん
イベント営業時に来店した客層がリピートしているかどうか動向分析したいところですね。
リピートしていないなら、還元対象機種を変えてみるとか。
仮に旧基準スロット機メインで設定を入れていて普段の基本稼働が上がらないのであれば、そこに入れるのは得策ではないのでジャグラー系に入れてみるとか。
新台を1週間開けていたのであれば、そこを自店のボーダー数値から2回転以上下げて2,000~3,000円程度の台粗利を取り、その分を設置台数が多い既存機種の甘釘調整に振り分けるとか。
いずれにしても、設置台数が多い機種に普段から多めに着席してもらわない事には、集客はできない訳で。
サクライター儲けさせるために一般客からぼったくるのに必死だからねぇパチンコ屋は
クソボッタ さん
ライターさんには何の義理もないので、凄く嫌な言い方をすれば営業の道具くらいの感覚しか持っていないお店が今はほとんどだと思います。
そこらへんに、一般の方が見ているのと認識のギャップがあるのではないかと。
「ライターさんに小銭を掴ませておいてより多くの売上を得てより多く残したい」や「集客して適当に還元してエサ撒きし、その後大きく抜きやすい状況をつくる」といった目論みで動いているお店が多いかと思います。
パチ屋は一般の方が思っている以上に打算的ですから、高設定を使うのにも、釘を開けるのにも、ライターさんを呼ぶのにも、ほとんどの事に目に見える以上の狙いがあり、最終的には全て自店の利になるようにしたいと考えていると言えるかと思います。
なので、この場合のライターさんは、釣り針に引っ掛けたエサ的な存在であり、可愛がる対象では無いという事ですね。
私の会社はこの手の招致系イベントは経営者の意向で禁止なので、あくまでも私見ですがm(_)m
まあでも過去に本人が謝罪したレベルのヤラセがありましたからね
今日も不思議なことがあったんですよ
どこぞのイベント行ったら取材でライターかなんか来ててですね
台数が多くパチンコ行く年寄りが先頭を占めてるので100番以降でもそこそこアレコレ選べる状況
んでそいつは所謂メイン機種ガン無視でとあるノーマルタイプ座ったんですよアクロス系の
まあ打ちたかったのかも知れません
が、昼過ぎから様子見るとどうも状況はよろしくなさそう…
あとは分かりますね?
そんな状況にも関わらずその台はもちろんしっかり出てて差枚3k枚
うーん臭いーん
まあ真実はともかくそんな店は二度といかんので関係ないですが
ちょっと言葉足りませんな
よろしくなさそうなのは全体の状況
クソボッタ さん
打ち手側から見れば胡散臭い場面が多いのは事実でしょうね。
ガチ実戦とか言っても、実際のところはどうなのよ、と。
まあ、来店取材中の者は絶対に勝つな、と言っている訳ではなく、同じ条件で入場抽選を受けて、立ち回りに関しても(事前情報など得ずに)フェアであってはじめてファン支持が得られるのだと、運営側はそのように認識しないとうまくいかない場面が多くなるのは明らかな訳で。
最近は特に、来店客に暴言を吐いた様子がそのまま放映されていたりと、演者だけでなく運営側の人間性まで疑われている状況ですからね。。。