4億円を寄付したパチンコ店経営者についての所感

一昨日、法政大学教授の湯浅さんという方がインタビュー形式でお書きになった

『4億円を寄付した男の”危機感”』という記事を読みました。

 

記事の要旨について

埼玉県川越市に本社を構える株式会社第一住宅の経営者である河野さんという方と、湯浅さんとの遣り取りをまとめると

 

・河野さんは、同族会社の株を処分(現金化)することで発生したお金の一部を、社会の役に立てたいと思っていた

・自身は75歳と高齢であり息子は会社を継がず、不労所得が沢山あってもロクなことにならないと考えていた

・しかるべきところに寄付しようと考えた末、「子供の未来応援基金」に決めた

・同基金は、寄付の全てを子供の福祉に充てるための基金であり、お金の分配を決めるメンバーにも納得感があった

・同基金は政府が提唱して出来たもので、経団連にも協力要請しているが、現時点では運営上の目標金額に届いていない

・河野さんは、「子供は未来の宝」であり、進学する機会や十分な食事を与えてあげたいと考えている

・河野さんは、「政治は、もっと長期的な見通しを持って、もっとまっすぐに進むべきもの」だと考えており、そういった意味では消費増税の見送りには反対のスタンスである

・現在の日本の子供の6人に1人が貧困状態にあり、それには小泉構造改革による中流層の減少が影響していると考えている

・人口減少で国の未来が不安視されれば、国際的には円という通貨の信認も低下し国債が暴落する可能性もあると考えている

・子供は放っておいても育つ訳ではなく、政府によるフォロー、国民による運動が必要だと考えている

・せめて自分が寄付をすることで、その運動の起爆剤になり、経団連がその気になってくれれば数十億といった潤沢な基金が集まるかもしれないと考えている

 

ざっと、こんな感じの内容でした。

 

寄付という行為について

どの文化圏でも、寄付は博愛的で気高い行為として評価されます。

 

キリスト教圏では大富豪やハリウッドスターなどもこぞって多額の寄付を行ったりチャリティーに参与したりします。

最近はISの問題もありマイナスイメージを持たれているイスラム教圏であっても、有力者が私財を投じて弱者のケアをする行為は「喜捨」として評価されます。

 

日本では、これは国民の気質の問題だと思いますが、あまり寄付者が派手に前面に出てくることはないと言えるでしょうか。

 

だいぶ前に「伊達直人」名義でのランドセル寄付や、おばあちゃんが市役所に数千万円置いて行ったとか、学校に現金入りの封筒が届いたといったことがたまに話題になります。

 

また、悲惨な災害発生時には、個人法人関わらず、多額の善意が即座に集まります。

これは、外国で起こった災害への募金活動に対しても同様で、そういった観点では日本人というのは他者を思い遣ることが当然の事であり、美徳のひとつであると考えている人が多いように思います。

 

楽太郎としても、パチンコ屋風情が生意気な事を言うなとお叱りを受けるかも知れませんが、募金を目にする機会があれば積極的に協力するようにしており、それこそが、人と関わり合いながら生活する上で大事なことだと思っています。

 

しかし・・・

 

パチ屋だったと知ると・・・

冒頭でご紹介した通り、今回多額の寄付をした河野さんは、株式会社第一住宅という会社の経営者の方です。

 

「ああ、不動産業なのね。しかし、4億円とは!志が高く立派な人もいるもんだな」

このような印象を持った読者の方も多いでしょう。

 

しかし、こちらの企業はアミューズメント事業にも携わっており、結論から言えば

「第一プラザ」という屋号で、皆が大嫌いなパチンコ店の経営をしています。

 

こうなると、web上でのコメントは寄付と言う気高い行為への称賛から、その是非や反感、疑問、非難といった性質のものが混じるようになります。

 

場合によっては、パチ屋だから脱税して得たお金かも、とすら見做されてしまっているようです。

 

パチ屋から出て来たお金は汚れているのか?

パチンコ業界は、メーカー、ホール、打ち手、周辺機器も含めた関連企業、そして監督官庁や様々な団体/機関で構成される巨大な業界です。

 

それだけに、動くお金も巨大であり、そのお金が何処から来て何処へ行くのか?

全容を把握することは困難と言えます。

 

方々でまことしやかに言われている北朝鮮への送金の有無や、闇社会にも流れているのではという憶測が出てくるのも仕方がない事であり、私も19年近くこの業界におりますが「実際のところどうなんだ」というお問い合わせを受けても「分からない」という回答しかできません。

 

そんな業界から出て来たお金が、寄付に回った。

 

ロクでもない業界内での不毛な循環から社会に出て来たお金と捉えて歓迎するか、それともこのお金は汚れていると考えて忌み嫌うか。

 

私見では、この河野さんの寄付行為は社会にとって有用な素晴らしいものですが、どれだけ多額の寄付であってもこれによってパチンコ業界のイメージが良くなることにはならないように思います。

 

仮に、全ホール企業の経営者が同等の寄付を実施したとしても、その状況に変化は出ないように思います。

それほどまでに、この業界は嫌われているからです。

 

もっと言えば、暴利を得ている業種だというイメージが強く、また実際にそうであるホール企業も多いと推察しますので、仮に利益率が5%以下なんですよと言ったところで、それでも「儲け過ぎだ」と非難されるようにも思います。

 

パチ屋から社会に出て来たお金について、読者の皆さんは、どのようにお考えでしょうか?

 

 

今回は、これくらいにしておこうかと思います。

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コメント
  1. あくまで個人的な意見を書きます。
    パチ屋だけでなく、「悪徳的」な企業はいくらでもあります。一部の健康商品メーカーやJT、JRAなどは人によっては同じような扱いでしょう。(そのため、イメージ戦略は重要ですが)
    しかし、ビジネスとしては正しいことであり、これを否定するつもりはありません。

    子供の為にお金を投じることは素晴らしいことだと思います。
    本当の上流層は日本(世界)の将来を担う層に投資を惜しみません。
    自分の子さえ良ければいいというのは二流ですね。

    お金がなくても優秀な人間には支援をする。でないと、優秀な人間が埋もれてしまいます。
    実際、教育というのは環境がほとんどの要因です。
    子供に金が回らず、物乞いやニートが増えてしまっては、子孫の代にツケを払います。
    やはり、自分の人生しか考えられない人は、ただの成金というワケです。

    余談ですが、サミーの会長さんは中央競馬の馬主であり、億単位の競走馬を複数頭所持しています。
    しかし、元を取れた馬は少なく、牧場にとってはいいお客さんです。
    大多数のお金持ちは高級車を所持しています。
    上記のようなお金持ちが嫌いなのであれば、それをカモにする事業をすればいいのです。

    最後に一言、「職業に貴賤なし」です。

  2. すみません。記事を流し読みしていたせいか、趣旨が少しずれていました。
    上のような考え方は記事の要旨に書いていましたね。

    汚い金なんてないと思います。金は金。
    今回の河野さんの寄付は素晴らしく、私みたいなのが評価することすら失礼だと思うほどです。

    24時間テレビは嫌いですが、誰かが言っていました。

    「やらない善より、やる偽善。」

    河野さんが本当に子どもを思ってやったことか、売名行為なのか真実はわかりませんが、本当に凄いことです。(河野さんの立場上、そういったことをする必要がない為、本当だと考えます)

    私は河野さんほど「聖人」ではないので、やる偽善を行います。

    • 飛鳥 さん

      最初のコメントで、「(財を成しても)自分の人生しか考えられないのはただの成金」というご指摘ですが、web社会である現代でさえもやはり何か商いをしたり人と関わって財を成す場合がほとんどでしょうから、これまでそうやって得た物を寄付等によって再分配するという行為は本当に尊い事ですよね。

      それだけに、他の方からのコメント返しでも書きましたが、パチ屋を経営しているというだけで、その行為の価値が減算されたりするのは残念でなりませんでした。

      個人的には、やらない善よりやる偽善は名言だと思います。
      元ジャニーズの某氏ですよね。

      しかし、4億とは・・・これがきっかけで、大企業も動いてくれる事を望むよりほかありません。。。

  3. 楽太郎 様

    こんばんは。

    私はパチンコ業にそれほど悪いイメージは持っていないのですが、
    パチンコ企業の内部にいる方たちは、「自分たちは嫌われている」という印象が
    思いのほか強いようですね。

    その「嫌われている」という思い込みが、
    粗利追求の根底を成しているのかもしれません。
    「嫌われている」・・・だから「稼がな損」に
    繋がっているようにも思えます。

    企業の管理職以上の役職の方は、
    企業外部とのお付き合いも増えるのでしょうけど、
    自分たちは軽く見られているという経験が
    多々あるのでしょうか。

    客の立場ですとパチンコ企業との接点は、
    ホールにいる従業員の方、
    ホールを掃除をしてくれる方、
    駐車場の管理をしてくれる方、
    レストランで働いている方、
    交換所の方・・・・なのです。

    みなさん、サービス(労働)を自分たちに
    提供してくれてるわけです。

    勝った、負けたはありますが、
    悪い印象を覚えた経験はありませんけどね。

    別に強制されてホールに行っているわけでもなく、
    自分の意思で行って、その結果、お金を失うか失わないかの違いが
    出てくるだけで、善悪を問う必要はないと思っています。

    • 海の王様 さん

      自分たちは嫌われているという意識に関しては、40代以上の業界人ならかなり色濃く持っているかも知れません。

      だから、「日陰者の職種だからその代わりに給料を良くしてくれ」という金銭感覚に繋がったり、ホール企業によっては「打つも打たないも完全に自己責任、いくら負けて身を持ち崩そうが知らん。だって、そういう業種なんだから」といった開き直り的な感覚の原因になっている場合もあるのかと。。。

      私自身に関しては、長らく業界に浸かってしまっているせいか、どう思われてるのかという感覚さえ麻痺してしまっているかも知れません。

      まだ、若手管理職の頃は、外掃除中に「おら、片付けとけ」的に目の前に空き缶を投げ捨てられたリ、灰皿清掃中火がついたタバコを投げつけられたリすれば頭に来たりもしましたが、立派なオッサンになってからは、まあこういうこともあるだろうな、くらいの感覚ですから。

      中学高校時代の知人の披露宴にお呼ばれしても、「楽太郎はドロップアウトした」的な扱いを受ける場面もあったりと、まあ、華やかな場であればあるほど、悔しい思いもしました。

      ただそれは昔の話であり、業界がアミューズメントを謳うようになってからの業界人である20代連中なら、また別の体験をしていたり違った考えを持っているのかも知れませんが。

      今回の第一住宅の経営者の方は、大変素晴らしい行いをしたと思います。
      それだけに、パチンコ店経営という事にだけ注目して、なんだパチ屋かみたいな事を言う/書き込む人も多いというのは、やはり残念でしたね。

      埼玉県八潮の某店の牙狼魔戒がハンマーで襲撃されても、web上では面白おかしく「ハンマーおじさん」などと取り上げられ、「やったことは悪いが、気持ちは分かる」といったコメントも沢山あったりします。

      この業種は毎日多額のお金が動き、中身への疑心が解消されることは無い機械が中心の業種ですので仕方がない事かも知れませんが、業界人としてはどうしても、嫌われているな、疑われているな、そう思う場面の方が多いですね。。。

  4. ある漫画家のエッセイか何かで、ボランティア団体の人にインタビューしてて「寄付していただいたお金は色も汚れも何も違いはありません。犯罪のお金でなければ、どんなお金であれ、ありがたく使わせていただいております」と団体の人がおっしゃっていたのを思い出しました(細かいニュアンスや情報はうろ覚えなので作者名は記載せず)。

    ホール経営者の中にも色々います。同じ嫁さんと何回も結婚式を挙げる人もいれば、馬を買う人もいます。奨学金にあてる人もいれば今回のようなことをする人もいます。そしてそれはどんな業界の経営者でも同じことが言えるでしょう。

    ここは素直に「大したもんだ」と思うべきではないか、100個の意見より一回の寄付の方が重く意味があるのではないか、と私は考えます。

    • ゴンザレス さん

      寄付者ご自身も仰っていますが、あとは、この素晴らしい行為に触発されて動く大企業が出てくるか。

      政治献金などに回すよりは、こういった使途が決まっている基金/団体に寄付した方が公益にかなうと思うのですが、大企業ともなるとまた別の考え方で動くものなのでしょうかね。。。

      経団連加盟企業は動いていないとほぼ名指しで言われている訳ですから、何社かは反応して欲しいものです。

  5. 株式(個人資産)を売って現金を寄付する。

    社会貢献良いではないですか。

    斯くありたいものです。

    • 北の養分 さん

      身内の方々も素晴らしいですよね。
      文章にすると、さらっと「家族の理解もあり」などと書かれますが、これって普通の判断ではなかなかできない・・・

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