ホールの費用負担が減って打ち手への還元度が上がり、ファン人口減に歯止めが掛かる未来はあるか?-回答

今回は、風適法改正後のスロット機や、ホール運営に関するご質問にお応えします。

 

しゅら さんからのご質問

楽太郎さん、お久し振りです。

以前30パイ設置の事で質問させて頂いた者です。

 

その後、●●(店名)は5スロ→10スロに変更、ジャグ増台、という変化があり結局は30パイコーナーを作る事はなかったですが、お教え頂いたホール側の事情やコスト面に関わることは非常に参考になりとても感謝しています。

 

今回は、風営法改正のことで一つお伺いしたく連絡させて頂きました。

 

なにぶん一ユーザーとしての意見ですので、間違っていたらすみませんが、改正案の中でスロットの獲得枚数をデータ化して管理できるようにするといった箇所があったかと思います。

 

これは、素直に解釈しますと、パチンコの各台計数の進化版みたいなもので、

 

  • メダルが払い出されないでクレジットとしてカウントされる
  • それが会員カードなどに直接貯メダルできる

 

このようなシステムをイメージしているのですが合っていますでしょうか?

 

もしそうであれば、ジェットカウンターを使ったり、メダルをじゃらじゃら触ったり、色んな面倒事がなくなるのでユーザーには都合が良く、ホールとしてもスタッフさんの仕事量が減ったり雇う人数を大幅に減らしたりもできるかと思います。

 

パチンコもスロットも管理遊技機、獲得メダルのデータ化が認められたわけでして、そのような新システムの初期導入費用はかかるかもしれませんが、その後のランニングコストは大幅に抑えられるわけでして、ホールの負担減が将来的にユーザーへの還元に向かえばいいなと思っています。

 

どこかで遊技人口の減少を食い止めることは必須なわけでして、今回の風営法改正案には、システム面でホール側にとって都合が良いものも含まれていると思っていますので、それを活用して是非ホールには頑張ってもらいたいです。

 

拙文ですが今思っていること、質問を書かせて頂きました。

お忙しいかと思いますのでご連絡は気長に待たせて頂きます。

 

よろしくお願いします。

________

ここまでが、しゅら さんからのご質問です。

 

それでは回答です。

ホール管理強化

 

回答

規則改正案の確認

まず、今回ご質問のきっかけになった箇所がどこなのか、確認したいと思います。

 

 

警察庁公表

「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律施行規則」

新旧対照表より

________

回胴式遊技機に係る技術上の規格

 

遊技メダル数表示装置の性能に関する規格は、次のとおりとする。

 

(イ)遊技者が記録された遊技メダルの数を示す信号を自由に送信することができる性能を有するものであること。

 

(ロ)遊技者が直接操作する場合のほか、記録された遊技メダルの数を減ずることができないものであること。

 

(ハ)記録された遊技メダルの数を示す信号を遊技球等貸出装置接続端子板を介さずに送信することができないものであること。

________

この用語の意味も、「技術上の規格における用語の意味」の中の「回胴式遊技機に係る用語の意味」として解説されていて、その内容は下記のようになっています。

↓ ↓ ↓

「遊技メダル数表示装置」とは、遊技メダルの貸出若しくは入賞による獲得又は遊技メダルを遊技の用に供することを電磁的方法のみにより行う遊技機に備えられる装置であって、遊技者が遊技の用に供することができる遊技メダルの総数を電磁的方法により記録し、表示することができるものをいう。

________

 

ここまでが、法改正案において、スロットのメダル数をデータ管理する事に関わる箇所です。

 

ここをお読みになって、しゅら さんは

 

「素直に解釈しますと、パチンコの各台計数の進化版みたいなもので、

 

  • メダルが払い出されないでクレジットとしてカウントされる
  • それが会員カードなどに直接貯メダルできる

 

このようなシステムをイメージしているのですが合っていますでしょうか?

 

このようにお問い合わせ頂いたという事になるかと思います。

 

楽太郎の解釈

それでは、該当箇所について、私の解釈を述べさせて頂こうかと思います。

 

まず、メダル数がスロット筐体においてデータとして記録/表示され、それを遊技客が任意に送信できるような造りにする事ができる、という事は読んでそのままかと思います。

 

ここからは、解釈が必要な訳ですが、ではそのデータの送信先はどこなのかと言えば、現行の遊技システムの延長で考えれば、ワンデーカード、会員カード等であると考えて間違いなかろうと思います。

 

なので、しゅら さんがイメージしている、スタッフから計数してもらったりしないで打ち手側が遊技を自己完結できるシステムであるとイメージして良いかと思います。

 

では、その流れで、システム導入時のコストは掛かるが、ランニングコストや人件費負担などは大幅に減るので、その分が打ち手側に還元される事でファン人口減に歯止めを掛けられるのでは、という見通しについて私見を述べさせて頂こうかと思います。

 

未来予想図

先程ご覧頂いた遊技メダル数表示装置の説明の中で

 

(ハ)記録された遊技メダルの数を示す信号を遊技球等貸出装置接続端子板を介さずに送信することができないものであること

 

このような記載がありました。

 

この「遊技球等貸出装置接続端子板」は、パチンコにおけるCRユニットを指しており、これまでは独立した機器であったスロットのメダルサンドも、同じような仕組みでスロット筐体に接続され、それを介して貸出/獲得メダル数データが管理されるようになる事を示唆しているように思います。

 

この流れで考えれば

 

  • 筐体内のメダルホッパーが必要なくなる
  • メダル数データ管理/出力用の機能が新たに必要になる(基板の追加およびセキュリティ強化)
  • CRユニットとパチンコ遊技機との関係と同様に、メダル貸し機とのインターフェイスが新たに必要になる(基板の追加およびセキュリティ強化)

 

このような可能性もあるかと推察します。

 

この変化が、スロット遊技機価格やメダル貸し機の価格などにどのように影響するかと言えば、私見では現在の水準よりも上昇するのは確実と思っております。

 

更に先の事も考えれば、例えばパチンコにおける管理遊技機の構想に既に含まれているように、役比なども含めてホール現場の営業データを一手に集積して管理する新たな機関が発足して、警察庁が必要に応じてその機関に調査が必要な店舗の営業データの開示を求めるといった事も考えられます。

 

この機関には、顧問として警察庁の要職経験者が赴任する事になり、ホール側にとって、かなりの存在感と影響力を有したものになる事が予想されます。

 

パチンコにおける管理遊技機や、スロットにおける遊技メダル数表示装置が標準装備され遊技球等貸出装置接続端子板を介してデータで遣り取りする時代の到来は、私の目には「データ管理費」や「セキュリティ維持費」的な負担が新たに発生したり、遊技機価格もどんどん上昇する未来図しか見えて来ません。

 

つまり、しゅら さんが期待して下さっているような、ホール側の営業面での負担が減って打ち手側への還元度が上がるという未来図ではなく、私としては、その真逆をイメージしているという事です。

 

もちろん、現時点では法改正案が出た段階に過ぎず、管理遊技機にしても実機の形で具体的に示されている訳では無く、役比などのデータを管理する新たな機関の姿がどのようなものになるのかも見えて来ていない訳ですから、過度に悲観的な見通しを立てる必要までは無いのかも知れません。

 

ですが、一応20年業界に居る身としては、ホールの負担が減るという見通しは、楽観的過ぎるかな、と思っております。

 

 

以上、しゅら さんからのご質問にお応えする形で、法改正案が出た事によって、今後のスロット機やホール運営にどのような影響が出るかについて、私見を述べさせて頂きました。

 

 

十分な回答になったかは分かりませんし、せっかくホール側の今後の営業に期待して下さったのに、それに反するような記事内容になってしまい、心苦しく思っております。

 

 

 

最後に、管理遊技機を扱った過去記事を改めて紹介して、締めさせて頂きます。

↓ ↓ ↓

【参考】

①2017年6月1日公開

『上司が「管理遊技機(ECO遊技機、封入式)の本体価格は10万円水準」と認識しているが妥当か?-回答』

 

②2017年1月15日公開

『ECO遊技機(封入式)のハード面やシステム面で知っている事を教えて下さい-回答』

 

③2016年10月15日公開

『ECO遊技機(封入式)の開発の話ってどうなったの?-回答』

 

 

 

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[記事公開]

2017年9月2日

コメント
  1. 一部の業界の太鼓持ち以外は、店員も客もその他関係者も、みんな価格が上がると思ってるんでしょうね多分。

    ある意味信用されてますね、逆の意味で。

    • ゴンザレス さん
      トータルコストが上がるのは当然で、あとはどれだけ上がるか、といった感じですかね。

  2. 楽太郎氏のおっしゃる通りだと私も思いますね。もしホール負担が減る事になっても還元しようという経営者は皆無に等しいのではないでしょうか。優良店と言われる様な店でも昔とは全然状況が違いますし厳しい印象しか有りません。薄利体質になれる経営者は居ないでしょう
    依存対策とは名ばかり出玉のみの規制で吸い込みに関しては何もしないのも毎回ですし如何にして残った人からボッタくるかしか考えてないと思います。30%~の下限規制は付いたけど無駄にベース上がるだけで意味は全く無い規制ですしやる事はやってるアピールでしか無いのかな。

    • tak さん
      経営者で大部分決まってしまうので、本当に今が正念場ですよね。
      稼動がないと売り上げがなくなって粗利も残せない訳ですが、どうしても粗利の維持が主眼に置かれやすいのは悲しい現実です。
      今は2~3世の経営者が多いですが、現状に即した金銭感覚を備えた人物か否かでそのホール企業の命運は決すると言えそうです。

  3. 管理遊技機になって
    手元に玉やメダルがジャラジャラ出てこなくなると、
    いろいろ手間が減る反面、
    パチやスロをやっている実感がなくなるというか
    すごく物足りなくなる気がするのですが。
    慣れの問題ですかね。

    各台計数も 最初は
    せっかく出したのに箱を積まないことに
    違和感ありましたが。

    スマホゲームとかで育った世代は、なおさら関係ないのかな。

    • 東京の通りすがり さん
      20代前半の若手社員に聞きますと、玉/メダル、スタッフ、どの接点も無い方が気楽で良いとの事でした。
      特に、スタッフを呼んで流してもらったり会話の機会が発生したり、そういった諸々の事が面倒に感じる場面が多いようですね。
      外出すれば、そういったコミュニケーションが発生するのは当たり前みたいな感覚を持っているのが古い世代で、現代の感覚はまた別なんでしょうかね。

  4. 前回の据え置きについての返答ありがとうございました。

    さて、今回はホルコンと打ち込み機についての質問よろしいでしょうか。

    はじめに、ホルコンなのですがAタイプを打つときはカチカチ君を使用します。
    ホルコンとは、アウト・インを正確にデータに残すわけですよね?
    仕掛人として、リアルタイムで子役率もパソコンで確認できるのでしょうか?伝え方が難しいのですが、設定が低くとも子役高く、展開も悪くない状況が続いた。仕掛人としても、それは長々打つよねみたいな感想を聞きたいです。

    もう1つ、今も打ち込み機って使われてますか?
    よくあるのですが、ハナハナやジャグラーの全日高設定のガックンチェック対策に1Gボーナスを仕込む時があるじゃないですか?

    あれって、打ち込み機で当選させてるのですか?それか一発仕込みができるのでしょうか?

    モーニング機能が知りたいのではなく、仕掛人の意地悪な思考が聞きたいです。
    ガックン対策1Gボーナスほど、悪質な罠はないと思っています。
    ぜひ、仕掛人のおもしろい意見や、罠にまんまとハマったwざまぁの感想を聞きたいです

    • ずん さん
      ホールコンピュータでは、小役の成立数や確率までは検知、管理できないですね。
      情報端子板を通じて信号として発信されるか否かに掛かっていて、特賞やドア開放みたいなものでないと遊技機の状況は分かりません。

      自動打ち込み機に関しては、今は使用しない、できないですね。
      昔の打ち込み機は機種ごとにオーダーメイドされるのが一般的で、主基板に接続してREGスルーでBIGフラグ成立で停止、みたいな操作をする訳ですが、基板に繋ぐ以上遊技機に何かしらの不具合が発生する場合もありました。

      今の現場は、基板に何か繋ぐ、という事はせず、ご指摘のモーニングBONUS機能付きの機種というのもありません。

      「ガックンチェック対策に1Gボーナス」というのは、私としては事情が分からないですね。
      お役に立てずスミマセン。。。

  5. いつも更新楽しみにしています。
    気分を悪くされたら申し訳ないのですが、希望が一つあります。
    問い合わせの回答記事が多くなっているように見えそれはそれで楽しく読ませて頂いていますが、オリジナル記事もたまに読めればなあと思っております。お忙しいところ済みませんが、よろしくお願いします。

    • くま さん
      私もそれは実感しているのですが、どうしても月間60~80件のお問い合わせに対応していて1日のブログ管理時間が2~3時間しかないとなると、お問い合わせの1/3くらいは記事にしないと記事更新が滞ってしまいます。
      ただ、ちょっとした合間みたいなものはありますので、その隙にオリジナル記事を書くのは可能ですから、どうぞ気長にお待ち頂ければと思います。

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