今回は、メールでのお問い合わせに回答します。
おじやす さんからのご質問
はじめまして。
いつも読ませて頂いています。
過去記事で”ハウスルールが厳しい店”というものがあり、自分が通っている店でも気になるルールがありましたので、それについて質問させて下さい。
(中略)
その店のパチンコ(4パチ●台、2パチ●台、0.5パチ●台)は、4パチ以外は各台計数です。
この箱積みをしている4パチで、箱の上げ下げを自分でやると、必ず店員が来て注意してくるのです。
いつの頃からか、大当り1回で1箱出なくなり、連チャン中でも箱を下げるタイミングが難しかったりする場面があると思いますが、角台などに座っていると近くに空き箱を集積しているのに手が届くので、割と良く自分で替えています。
ですが、そうした時に、必ずといってよいほど後で店員が来て、我々がやるのでご自身ではなさらないで下さいみたいな注意を受けるのです。
自分でやった方が早い場合も多く、いちいち呼んだり対応してもらうのが面倒に感じる場面も多々あります。
持ち玉数の管理という目的もあるのかとは思いますが、各台計数をやっているくらいですからホールコンの方でそれは十分確認できるはずで、なぜそこまで気にするのか不思議に思いまして質問させて頂きました。
店側としては、どうしても自分たちで上げ下げしなければならない理由が他にもあるのでしょうか。
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ここまでが、ご質問の内容です。
それでは、回答です。
回答
持ち玉数の管理目的
まずは、おじやす さんも指摘されていたように、店側としては持ち玉数の管理という目的があります。
今回のお店の4円パチンココーナーが、持ち玉の台移動が可能なのかどうかは分かりませんが、仮にそうだとすれば、尚の事です。
玉貸し~遊技~払い出し~計数が1台で完結するのであれば管理はもっと楽ですが、台移動が可であれば、例えばホールコンピュータ上では5箱程度の手持ち数値であっても、それ以前に別の台から2箱持って来て遊技している場合はその分のズレが生じる訳で、巡回しているスタッフにとっても目視管理が面倒だったりします。
営業上、必ず、遊技客側が善意の打ち手である、自己管理できる打ち手である、という前提に立てば、そこまで管理しなくても良いのですが、現実ではそうではありません。
誰かが他の台から1箱盗んだとか、自分で何箱持っているのか失念してしまい計数時に「2箱少ないかも」といった具合に店員を困らせたりだとか、そういう場面は結構あります。
また、箱の置き方にはお店ごと、もっと言えば島配置ごとに、どんな感じで積むのかルールがあります。
そして、その積み方の変化や平時との差異によって、遊技客側の持ち玉の増減や異常を把握しています。
もちろん打ち手側はそんな事を気にする必要はありませんが、これを自分自身で上げ下げして、積み方のルールとは違う場所に置いたり、最悪の場合は隣近所の持ち玉と区別がつきにくい場所に置いたりすれば、後々のトラブルの原因にもなるという訳です。
不正監視目的
次に、不正監視についてお話します。
これも先程の、打ち手側が全て善意の打ち手であるという前提に立てばそんな事を気にする必要はないのですが、現実として玉泥棒や玉の持ち込み犯は存在します。
近年では、私が業界デビューした頃に比べれば、どちらも件数が少なくなり規模も小さくはなったかと思います。
しかし、特に人の出入りが多い遅番時間帯など、良稼動に紛れて不正を働こうとする輩はまだ居ます。
ホール内における玉泥棒に関してはイメージしやすいかとは思いますが、玉の持ち込みについては状況が掴みにくいかと思いますので、2つ事例を挙げて説明させて頂きます。
どちらも、私が以前配属されていたお店であったお話です。
玉の持ち込み事例①
店員に頻繁にコミュニケーションをとってくる、年配客が居た。
慌ただしく巡回する店員を気遣うという体で、箱の上げ下げは自分で行う場面もあった。
当時、お店では1,000個程度ではあるが店側マイナスの誤差玉が連日発生しており、原因を調べていたところ、この年配客の箱の上げ下げに不審な場合がある事が分かった。
それは、いつも身に付けているウェストポーチから、自分で持って来た玉を取り出して手元の箱に足し入れているようで、連チャンしている時にそれを行えば店側が気付くのは難しい場面であった。
この年配客が怪しいと判明し、カメラで拡大した上で個別監視したところ犯行を認めたため、経緯を聞くと、近隣他店舗の1円パチンココーナーの貸し玉を持ち込む事で、差額分を得ていた事が分かり、出入り禁止とした。
玉の持ち込み事例②
中年男性客が2名連れで来店し、甘デジコーナーで隣り合って遊技開始。
片方が当たり、箱の上げ下げは、自分たちでやるから構わないでくれと店員に告げる。
適当に連チャンし、計数。
対応したのは勤務歴が長いアルバイトスタッフで、玉箱を計数機に運ぶ際にデータランプに表示されている大当たり回数と持ち玉数に違和感をおぼえて、事務所の時間帯責任者にインカム報告。
男性客2名は計数対応を急かして来るが、確認に手間取っている旨を伝えて待たせていたところ、「トイレに行く」と告げて2名共その場を離れる。
時間帯責任者が調べたところ、荷物のボストンバッグから約2箱分の玉を持ち込んでいる事が判明。
男性客2名を待つが、なかなか戻って来ない。
結局、その2名は、状況に異変を感じたのかすぐに逃走していた。
__________
ざっと、こんな感じです。
以上、なぜ おじやす さんが通っているお店が、遊技客自身に箱を上げ下げさせないのか?
それについて、接客的な観点以外での理由を2つ挙げて、私なりに解説して参りました。
今回お問い合わせ頂いたお店のより具体的な情報がなければ、これ以上の考察は難しいですが、私見では箱の積み方のルールが厳しいお店で、それが崩れるのが嫌なのかな、と思います。
最近は特に、例え1箱であっても底上げ台車に載せたり、装飾札を複数枚挿したりするお店もあるので、足元の箱の状態には気を使っているお店が、結構多いのではないでしょうか。
今回は、これくらいにしておこうかと思います。
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2017年3月15日公開
パーソナルにすれば解決する問題では?と素人考えですが思ってしまいます。
出玉感のために玉箱を敢えて使用する店が未だにありますが、成績にくっきり差がでるほどの影響があるものなんでしょうか。
西会 さん
業界内では、同じような営業規模や還元度のお店が隣り合う、または向かい合うくらいの距離感の場合、特に年配層や会社員層は視覚的な影響を受けると言われています。
なので、例えば海系機種で同じ調整度合い、設置台数の場合は、玉積み店舗の方に分がある、こんな感じですね。
お客様に箱の上げ下げをさせると純粋に
スタッフが仕事をしてないとみなされて
怒られるパターンもあります(;´∀`)
私は「お客様が呼び出しランプを押す
前に気付けるように島の状況を把握して
おく」と指導されました。
まさ さん
若い時、先輩社員から「後ろ(背中)にも目を付けろよ!」と厳しく指導されましたが、先輩の後ろでは呼び出しランプが3つ点いていました。
パーソナルシステムは、自分も好きなので全国各地のパチ屋が導入して欲しいですね
店側もこれなら出玉の管理もしやすいでしょうし。ただパーソナルの場合、ポケット等から玉を持ち込まれた場合はどう対処するのかわかりませんが・・
・パーソナルシステム
・分煙ボード
とりあえず↑この2つが設置してある店は快適なので行きやすいです
パーソナルシステムだと出してても目立たないし、
「人が出してるとすぐ寄ってきて隣の台に座る変な輩(簡単に言えば出してるとクズが寄ってくる)」も避けやすいので。
パチンコの方だけじゃなくて、「パチスロの方にも分煙ボードを設置して欲しい」と思うのですが
パチスロの方は分煙ボード設置してある店が少ないのはなんでなんでしょう?分煙ボードがあると、となりの演出や爆音を気にしないで打てるので是非導入して欲しいのですが・・
パーソナルと分煙ボードはもっともっと普及して欲しいです。
にゃんぱすー さん
ご指摘の通り、各台計数の弱点は、ちょっとした玉数の持ち込みを喰らい易い事ですね。
スロットコーナーに分煙ボードが少ないという事に関しては、サンドの構造上パチンコよりも台間隔が広い分「いらねーや」と判断するお店が多いから、というのも理由としてありそうです。
各台計数機の普及に関しては、今居る常連客や若者の利便性よりは、出ている時のPRで新規来店客を得ようという獲得意識の方が強いお店が多いので、いくら便利でも全台各台計数にするお店がより一層増えるかといえば、難しいかと思います。
特に30個台後半~40個交換のお店だと、持ち玉の台移動を許容する事にも繋がるので、営業システム上導入できないという場面もあるかと思います。
箱積みでドヤ顔したいバカな私です。
パーソナルだと箱上げの手間が無いせいでついつい追い掛けてしまうバカな私です。
最近の台枠ってパーソナルしか考えてないのか、レバー等のギミック用スペースで箱から玉が出しにくいの多いですよね。
下皿も然り、何なら上皿の残玉すら把握し難い台枠とか辞めて欲しいです。
話がズレてスミマセン。
シビ さん
使い勝手が悪いというのは、全くもってご指摘の通りです。
メーカーは、遊技機や周辺機器は使う側の人体構造を分析して製造しているみたいな事をアピールポイントにする場合がありますが、私自身は一度もそう感じた事はないですね。
ドヤ顔したい、それは私も同じです。
そう言えば、以前パチンコ台の中古機が通販などでよく売れた頃、中古機には必ず付録?として2000個程のパチンコ玉がついていました。
しかもそれらの玉には刻み(店舗名)が入ってないので、悪い輩はその玉をこっそりポケットから出して混ぜて打っているものがいました。
実際あの頃、出玉をよ~く見てみると他店の玉やらその無印の玉やらを見かけました。
今はどうか分かりません。もう20年も前の話しです。
ニューマン さん
実機の付属玉、或いは通販で出回ったり廃業店舗から流れて来た玉を、実際の営業現場に持ち込むという事例は依然としてありますね。
上記以外にも
怪我防止もあります。
意外に玉箱の上げ下ろしによる
ぎっくり腰
ぱちんこ あるあるです。
ゴーゴー さん
変な姿勢で、床から2,000個入りの玉箱を上げようとすると・・・
たしかに、スタッフだけでなく、打ち手側も注意が必要ですね。