折れた釘の交換の仕方 (お問合せへの回答)

12月18日(金)

「F●CK72」さんからのお問合せ

最近覗かせてもらうようになった者です。

※それゆけ浜ちゃんの記事、面白かったです。

 

さて、今回メールさせて頂いたのは、贔屓にしている近所のホールに古い大海物語があり、よく打つのですが、最近凄く気になっていることがあります。

 

それは、釘の打ち直し跡が汚いことです。

 

根元のところの塗装が剥げて木の色が見えてしまっていたり、接着剤なのでしょうか?何やら白いカスがついていたりと、大好きな機種だけに粗末に扱われているようで寂しい限りです。

 

釘の打ち直しは、通常どのように行うのでしょうか?

また、こんなにも見た目が悪く、汚くなるものなのでしょうか?

 

なにぶん、知識がないもので、ご教授頂ければありがたいです。

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以下、回答

 

「F●CK72」さん、メールでのお問合せ、ありがとうございます。

 

・・・いわゆる不謹慎ワードでしたので、勝手ながら伏字にさせて頂きましたm(_)m

※CRカッパ64にも通じる、ナイスなお名前ですね。

感性が豊かな方だと推察致します。

 

大好きな機種が酷い釘調整で使われていたり、発射不良やチャンスボタン故障の放置、盤面の汚れ、今回のお問合せにもあった釘交換時の適当な仕事などなど、本当に頭に来ますよね。

 

さて、さっそくですが、回答です。

 

釘交換時は届け出が必要だが・・・

まず、そもそものお話として、釘の交換時は所轄に届け出をする必要があります。

 

検定を通過した状態とは異なる物に交換する訳ですから、この届け出を怠ると未承認変更で営業の用に供したということになってしまいます。

 

ただし、これはあくまでも建前であって、全国全てのお店が、毎回毎回必ずしも所轄に届け出ているかといえば、そうではありません。

 

はっきり言って、丁寧に交換作業をすれば、盤面に接近してチェックされても交換したか否か判別できないですし、小規模店舗であれば閉店後に店長さんが単独でこっそり交換作業して、誰にも伝達しなければバレません。

 

わざわざ所轄に届け出をすると、一定期間は故障台扱いにして止めておく必要があるので、そうしたくないお店は痕跡が残らないように丁寧に交換して、そのまま営業していることかと思います。

 

私のお店ではどうしているかというと・・・届け出る場合もあれば、私が単独で交換し、そのまま稼動させている場合もあります。

 

あれをやった、これをやったと会社に対して逐一報告すると面倒なこともあると思っており、この釘の交換作業に関しては、状況に応じて判断しながら個人で対応しているといった感じです。

※一度も釘交換で届け出がないお店というのは、所轄から「怪しい・・いつもこっそり交換しているな!」と思われる可能性大だと思いますので、カモフラージュ的な意味合いも兼ねて、たまに届け出をするようにしています。

 

釘交換の仕方

①痩せた釘の交換時

釘の原型を留めてはいるものの中ほどが削れて痩せてしまった釘は、打ち込んである箇所やその台の稼動状況にもよりますが、交換しておいた方が良い場合があります。

 

例えば、5年以上設置しているバラエティーコーナーの人気機種だと、盤面左側のバラ釘(寄り釘)やワープ付近の釘が痩せている場合が多いかと思います。

 

こういった場合、営業中にポッキリ折れてしまったり、中ほどが痩せる=釘間の幅が大きくなるので玉の通過が良くなって数値が甘くなる可能性も否定できません。

 

まずは、ペンチで釘の根元を挟み込み、ゆっくり回しながら盤面から引き抜きます。

 

釘の根元はネジ状になっているため、まっすぐ引き抜くと穴の破損が大きくなり、再度釘を打ち込んだ時の固定が緩くなる可能性があるからです。

酷い時だと、盤面の塗装も一緒に引っ張られて剥がれます。

 

お問合せにあったような、ベニヤ板が見えてしまっているような状況は、引き抜き時の雑な作業によるものと思われます。

 

次に、新しい釘を真っ直ぐに打ち込みますが、穴が広がっていて固定が緩い場合は、ほんの少しだけ接着剤を穴の奥に入れて固定力を強くする場合もあります。

 

ただし、この作業も、雑に行うと穴から接着剤が漏れ出て釘の根元が白くなってしまったりします。

なので、理想としては接着剤は使わないか、使っても乾燥時に白く変色しないタイプのものを選びます。

 

お問合せにあった大海物語の状況を推察するに、恐らくはアロンアルファを雑に使用してしまったものと思います。

 

②折れた釘の交換時

折れてしまった場合は、大体は根元からポッキリいきますので、ペンチで挟んで盤面から引き抜くことができません。

 

この際は、ポンチという専用器具を盤面に垂直にあてトンカチで叩き、折れた釘を盤面裏側に打ち抜きます。

ポンチと釘

ポンチと釘

 

注意点としては、ポンチの先端を釘が折れた部分にしっかりとあてて叩かないと、盤面を傷つけてしまいます。

 

また、釘の場所によっては裏側に基盤等が組み込んである場合があり、打ち抜いてしまったら裏側の基盤等を破損させてしまったという失敗例もごくまれにあります。

 

なので、理想としては、ポンチで打ち抜く時には一旦遊技台から盤面を取り外し、裏側の構造を確認したり必要に応じて外せる基盤類は外しておくと安全度が上がります。

 

次に、打ち抜いた穴はトンネル状になってしまうため、根元を閉じて再度釘を打ち込んだ時の固定力を強くしておく必要があります。

 

これは釘師さん、店長さんによって使用する道具や手法が異なると思いますが、私の場合は、つまようじを丁度良いサイズに切って盤面裏側に空いた穴に詰め、木工用ボンドで固定します。

 

これでようやく、新しい釘を打ち込む準備ができた、というわけです。

 

ちなみに、2013年くらいからアクリル盤面の機種が一気に増加したので、この作業が面倒になっています。

 

それは、何度か交換して穴が広がってもそれを埋める手段がないのと、打ち込む時は釘の先端を2mmくらいペンチで切っておかないと、裏側に出っ張ってしまうのが透けて見えてしまうからです。

 

また、ベニヤの盤面とは異なり、打ち抜く時に相当な力が必要な場合があるというのも難点です。

 

悲しい事実・・・

前述の通り、釘の交換作業について書いてきましたが、悲しいかな、最近の機種は交換が必要になるほど設置寿命が長くないというのもまた事実です。

 

毎月毎月新台が販売される状況で、お客さんから長く愛され、店側としても「まだ設置しておいても営業の邪魔にならないな」と思ってもらえる機種が少なくなってきているというのは、本当に残念なことです。

 

ちなみに、私がここ何年かでマメに交換作業を行った機種としては

・CRA歌舞伎剣

・CRA萌えよ剣疾風怒涛編

・CR大海物語2MTE(1/348)

・CR牙狼XX(初代)

・CRAリング呪いの7日間

 

こういった機種がありますが、どれもかなりの期間設置し、撤去の日は「お疲れ様」と送り出しました。

 

どの機種も、しみじみ見てみると、釘は痩せ、交換箇所もさすがに見て分かるレベルに劣化しており(盤面の穴が広がっている)、裏側の賞球経路もプラスチック部品が破損していたりと、文字通り満身創痍の状態でした・・・

 

まとめ

40過ぎのオッサンである私からしてみれば、20代管理職が増えてきている中で、こういった作業の質が低下しているのでは?と思う事が多々あります。

 

しかし、私たち世代も、同じように失敗したり雑な仕事をして上司から怒鳴られたりしながら腕を磨いてきたという経緯がありますので、余程悪くない限りはまあこれでokと判断しますし、多少技術的に未熟でもどんどん作業にあたらせて経験を積ませます。

 

「F●CK72」さんの贔屓のお店でも、そのような技術の指導段階にあるのかも知れません。

 

適当な仕事をして、大事な商売道具でありお客さんとの一番の接点でもある遊技台の状態を悪くしているのであれば論外ですが、業界人としてはそんな輩は居ないものだと信じたいです。

 

技術が向上するまで温かく見守って頂くか、我慢ならない時には役職者っぽい人を呼んで「好きな機種だから、もうちょっと丁寧に作業してくれ」と言ってみてもよいかも知れません。

 

お客さんからの真っ当な要望には応えたい、そう思うのが普通ですからね。

 

 

回答としては十分なものになったでしょうか?

今回は、このへんにしておこうかと思います。

 

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