取り締まり行政絡みでは、パチンコの高射幸性遊技機(旧MAX機)と「不正」遊技機(検定時と異なる釘の機種)には、今後の成り行きも含めた注目が集まっています。
しかし、2015年の夏場以降から急遽話題に上がってきたスロットの高射幸性遊技機に関しては、パチンコの問題が世間にも周知の事となり話が大きくなってしまった都合上、それに隠れる形でその後特に大きな話題にはなっていません。
今回は、北のご意見番 さんや、さくらもち さん、かずま さん等からもお問い合わせ頂いていたスロットの高射幸性遊技機の一覧を作成するとともに、これらが本当に射幸性が高いのか否かも含めて、読者の皆さん自身から判断して頂くきっかけを提供できればと思います。
※過去に簡単に記事にしましたが、その後対象機種が追加されたり全国の設置台数(試算)が増減したものが多いので、改めて作成してみました。
実際にご覧頂くと、「こんな機種、どうやって大量獲得するんだ?」、「自分は過去の勝率0%だぞ」、「そもそも、稼動するのかってくらいの●ソ台じゃないか」
こういった声もあるかと思います。
しかし、実際に凄く沢山出たというデータがある以上、仕方がありません・・・
スロットの高射幸性遊技機とは?
現在、業界が取り締まり行政から問題視されている(されていた)遊技機は3種類あります。
①高射幸性パチンコ機
⇒いわゆる、旧MAX機。
大当り確率1/399までで、継続率80%超などの特徴を持つ。
現在では既に新規での販売が禁止されているが、中古での購入、設置は可能。
②「不正」遊技機
⇒検定時と異なる釘の状態で販売された可能性がある遊技機。
メーカー側はこの事実を認め、ホール団体と協力しながら適正な遊技機と入れ替えて行くことを表明している。
③高射幸性スロット機
⇒いわゆる2万枚問題に触れるスロット機。
全国的な遊技機の営業データベース「DK-SIS」のデータ上、一日の営業で2万枚以上の払い出し実績が確認されている遊技機の総称。
※DK=ダイコク電機
主にホールコンピューター、POS、データランプ、データロボといった周辺機器メーカーとして認知されている老舗企業。
同社の会員(約3,700店舗)であるホールから日々送られてくる営業データを集積したものが「DK-SIS」。
こんな感じです。
というわけで、今回の記事で扱うのは③にあたります。
高射幸性スロット機一覧
メーカー団体である日工組が、特に高い射幸性を有すると区分して、こういった性能の機種を今後も開発販売することで、取り締まり行政側から更なる規制を課されたりするリスクがあると判断しているスロット機の一覧表を作成してみました。
機種名 | 検定通過 | 設置台数 |
新鬼武者 | 2009年12月 | 495台 |
モンキーターン | 2010年12月 | 331台 |
天下布武2 | 2011年3月 | 617台 |
押忍番長2 | 2011年8月 | 4,915台 |
北斗の拳世紀末救世主伝説 | 2011年10月 | 5,424台 |
鉄拳2 | 2011年11月 | 1,151台 |
モンスターハンター(ロデオ) | 2012年2月 | 1,389台 |
バジリスクⅡ | 2012年5月 | 15,546台 |
バイオハザード5 | 2012年10月 | 2,296台 |
麻雀物語2激闘麻雀グランプリ | 2012年10月 | 341台 |
秘宝伝太陽を求める者達 | 2012年10月 | 2,645台 |
攻殻機動隊 | 2012年11月 | 1,839台 |
ミリオンゴッド神々の系譜ゼウスver. | 2012年12月 | 406台 |
ダーカーザンブラック | 2012年12月 | 197台 |
スカイガールズ | 2012年12月 | 380台 |
鬼の城 | 2012年12月 | 444台 |
絶対衝撃2 | 2013年1月 | 639台 |
アントニオ猪木が伝説にするパチスロ機 | 2013年1月 | 463台 |
鬼浜爆走紅蓮隊友情挽歌編 | 2013年2月 | 901台 |
新鬼武者再臨 | 2013年2月 | 2,402台 |
北斗の拳転生の章 | 2013年4月 | 43,948台 |
カイジ3 | 2013年6月 | 2,826台 |
戦国乙女剣戟に舞う白き剣聖 | 2013年6月 | 889台 |
デビルメイクライ4 | 2013年6月 | 702台 |
化物語 | 2013年8月 | 9,037台 |
マジカルハロウィン4 | 2013年8月 | 1,475台 |
花の慶次これより我ら修羅に入る | 2013年9月 | 1,947台 |
ラブ嬢 | 2013年9月 | 5,564台 |
エウレカセブン2 | 2013年9月 | 4,648台 |
吉宗 | 2013年10月 | 1,850台 |
獣王王者の帰還 | 2013年10月 | 1,164台 |
まどか☆マギカ | 2013年10月 | 34,515台 |
モンスターハンター月下雷鳴 | 2013年12月 | 16,878台 |
アナザーゴッドハーデス | 2013年12月 | 50,786台 |
バジリスク絆 | 2013年12月 | 61,675台 |
主役は銭形 | 2013年12月 | 5,875台 |
輪廻のラグランジェ | 2013年12月 | 858台 |
吉宗極 | 2014年1月 | 3,251台 |
緑ドンVIVA情熱南米編 | 2014年3月 | 868台 |
ロストアイランド | 2014年3月 | 167台 |
鉄拳3 | 2014年4月 | 3,311台 |
バーストエンジェル | 2014年4月 | 288台 |
餓狼伝説プレミアム | 2014年4月 | 597台 |
蒼天の拳2 | 2014年5月 | 3,874台 |
みどりのマキバオー | 2014年6月 | 763台 |
やじきた道中記 | 2014年7月 | 1,539台 |
スーパービンゴネオ30(沖スロ仕様) | 2014年7月 | 1,349台 |
ドリームジャンボ幸福のチケットを君に | 2014年7月 | 285台 |
スーパービンゴネオ | 2014年7月 | 10,366台 |
三國志 | 2014年8月 | 241台 |
アレジン | 2014年8月 | 137台 |
押忍サラリーマン番長 | 2014年8月 | 33,324台 |
バットマン | 2014年8月 | 152台 |
戦律のストラタス | 2014年8月 | 1,201台 |
カウボーイビバップ | 2014年9月 | 221台 |
シンデレラブレイド | 2014年9月 | 425台 |
修羅の刻 | 2014年10月 | 1,080台 |
黄門ちゃま喝 | 2014年10月 | 20,959台 |
大工の源さん桜満開 | 2014年10月 | 2,633台 |
ひぐらしのなく頃に煌 | 2014年10月 | 355台 |
ミリオンゴッド神々の凱旋 | 2014年11月 | 55,759台 |
アラジンAⅡ | 2014年11月 | 2,482台 |
真モグモグ風林火山 | 2014年11月 | 796台 |
戦国コレクション2 | 2014年12月 | 10,061台 |
ゴッドイーター | 2015年1月 | 19,623台 |
花の慶次天に愛されし漢 | 2012年10月 | 614台 |
AKB48 | 2013年6月 | 4,501台 |
聖闘士星矢黄金激闘編 | 2013年12月 | 770台 |
マクロスフロンティア2 | 2014年4月 | 5,571台 |
プレミアムビンゴ | 2015年1月 | 8,084台 |
北斗の拳強敵 | 2015年6月 | 82,392台 |
スカイガールズ2ゼロふたたび | 2015年8月 | 3,286台 |
サイレントヒル | 2015年8月 | 4,472台 |
ゼットゴールドインフィニティ | 2015年8月 | 809台 |
ルパン三世ロイヤルロード | 2015年8月 | 27,163台 |
マジェスティックプリンス | 2015年9月 | 3,176台 |
龍が如くOF THE END | 2015年9月 | 3,763台 |
上記合計77機種 | 608,166台 |
この一覧表は、業界誌や組合から提供された資料等を元に、私自身が新規にリスト化したものであり、どこか別の紙媒体資料やwebサイトから完全コピーしたものではありません。
また、設置台数は、ホール情報サイト「P-WORLD」参加ホールの、2016年2月末日時点での設置台数を参考にして日工組が試算した台数です。
全国全てのホールがこのサイトに参加しているわけでは無いので、そういう意味で、あくまでも試算した台数という扱いになっています。
実際には、日工組が公表したリストには、機種名は全て型式名で記載されています。
ですが、一般の方からしてみれば、例えば「北斗の拳F」と言われてもどの北斗なのか分からないという方も多いかと思い、「世紀末救世主伝説」といった具合に一般的な名称に直して記載しておきました。
今後どうなる?
読者の皆さんも既にご存知の通りというか、世間的にあまりにパチンコの問題が大きくなりすぎたこともあり、こちらのスロットの問題に関しては、今の所は「なるべく早く撤去してね」くらいの書面通知しか来ていません。
しかし、こういう派手な払い出し性能を有する機種を開発販売し続けることで、今後取り締まり行政側から目を付けられることを危惧するメーカー側は、ART機種の性能の自主規制という形での、スペックダウンを検討しています。
現在、わかっている範囲での自主規制の内容(予定)は
・子役の優先制御の性能規制
・ART突入契機となる子役には設定差を設けない
・ART中の上乗せ抽選には設定差を設けない
こういったものであり、またARTの滞在時間(割合)に関しても、一撃役的なものを引いてずっと持ちメダルが増加し続けるといった状況を規制するために、基準値(17,500GあたりART滞在は70%以下、など)を設けることが検討されている模様です。
また、一撃役に関しても、現行では、確率3万数千分の1などのプレミアム役を引いて爆連の契機になる、といった事例もあることから、もっと現実的な確率に規制してその恩恵というか一撃性能も落とすといったことも検討させているようです。
いずれにしても、まだ決定した訳ではないので、今後の成り行きを見守ろうかと思います。
今回は、これくらいにしておこうかと思います。
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