集客イベント復活傾向と「グレシャムの法則」

パチンコ店の宣伝広告に関して規制がかかり、「7のチカラ」「激熱」「12:00開店で高設定大量投入」「有名ライター来店で特別営業」などの人目を引く文言でもって、日付を指定して出玉イベントを実施することができなくなって久しいです。

しかし、どうでしょう、実際には読者の皆さんの近隣でも、上記程ではなくても相変わらず規制上のNGワードを使用した告知物を掲示して集客したり、時差開店やライター招致系のイベントで他店と差別化を図ろうと試みているお店が沢山あることかと思います。

 

規制無視の傾向

規制が入った当初は、大体どのお店もそれに従い、新装開店以外のトピックスを前面に押し出して告知することはありませんでした。

 

しかし、4円パチンコの底が見えない集客減傾向に我慢がならなくなったお店や、これまで札やデータランプ発光などで高設定投入を示唆して営業してきたお店などを皮切りに、本来遵守すべき規制がなし崩しになってきています。

 

ただ、打ち手側も、いつまでも派手な文言に釣られ続けるほど愚かではありません。

 

釘の1本も動かしていないような台や、設定変更の挙動すらない台ばかりのお店が実施する空イベントは閑古鳥が鳴き、見るも無残な状況になっています。

 

また、業界をリードしていると自認している、本来率先して規制を遵守すべきマルハン等の大手ホールほど、以前と似たような文言や隠語、時差開店、SNS運営等を駆使して集客イベントを復活させています。

 

喉元過ぎれば熱さを忘れるのはこの業界の性根なのでしょうか、皆で決まり事を守るということに関して、相変わらず足並みが揃わない状況です。

 

大手ホールが率先して!

東京都下のとあるエリアに、このブログにも営業データ提供してくれている知人のお店があります。

 

2015年、ある月の組合定例会にて、組合長を担当している大手ホール役職者がこのように発言したとのことです。

※ちなみに、組合長は、自推他推はありますが、持ち回り的に担当しているというエリアも多いかと思います。

このエリアは、持ち回りでその大手ホールに組合長の順番が回ってきたとのことです。

 

「健全化センター発信ですが、またもや隠語やNGワードを使用したイベントを実施する店舗が増えてきている模様です。当組合では、このようなことにならないように健全営業に努めて参りましょう」

 

それを聞いていた、知人の店長は、このように思ったとのこと

「このエリアで一番初めに規制を無視して店休を伴わないリニューアル系イベントや、適当な理由を付けての時差開店、下らない隠語を使った集客イベントを復活させたのは、お前の店だろうが!」

 

知人のお店は、規制以前はかなり派手な営業手法で集客イベントを実施しており、規制下に於いてこれまでのようなやり方に回帰することは、健全化センターに目を付けられやすいというリスクを抱えていました。

 

また、会社の方針としても、今後は規制を無視することの方がリスクが高いため、当座の集客力は落ちるだろうが、告知的には新装開店1本でやっていこうと決まっていたとのことです。

 

しかし・・・

 

集客すれば正義?

その大手ホールの店頭にはライター招致イベントの告知物や、「●月●日(ぞろ目の日)10:30開店!」、「リニューアルオープン(実際には変化なし)」などの派手なデザインのポスターが次々に掲示されます。

 

近隣のお店も、それに対抗するように自社ブログで「6の付く日は、全6コーナーを用意」していることを匂わせる告知をしたりと、どんどん波及し、エスカレートしていきます。

 

お客さんの方も、やはりイベントに飢えている状況ですから、ある程度は期待してそういったお店の方を優先してチェックするようになります。

 

・・・このようなエリア状況において、約1年、規制を順守してきた知人のお店は、大きく売上を落とします。

有力な機種の販売も滞っている状況も相まって、売上が少ない中ですから、「今日は出てくれるなよ」「少しでも多く(粗利益が)残ってくれ」と祈る毎日だったそうです。

 

広く告知せずに甘めの調整や設定配分で臨んでも、多少は釘が見れたり設定変更の挙動が分かる専業者たちに良台を取られて出し損になってしまったりと、悪循環が続いたそうです。

 

数年という長いスパンで根気強くこのような営業が出来れば、派手な告知を伴わなくても

「あのお店は、いつ行っても適当に遊べる台がある、まともな店だ」

このような認知が得られるのでしょうが、知人のホール企業には、そこまで耐えるだけの体力がありません。

 

結局は・・・

 悲しい現実というか、初めからこのようになることは薄々感じていたようです。

 

知人のお店は、以前程ではありませんが、私が見て「こんな告知で営業して大丈夫なのか」と心配になるようなポスターを掲示したりするお店に戻ってしまいました。

 

「集客減の状況に我慢がならず、久しぶりに具体性がある強めの告知をしたところ、思いの外良い営業が出来て、それに不覚にも手応えを感じてしまった」とのことです。

 

また、「打ち手側が望んでいることでもあるし、仕方ないことなんだ。最近は健全化センターもうるさく言って来ないし、エリア内ではどの店も似たような告知を出している。あそこは違反しているとかチクると自店に跳ね返ってくる可能性もあるから、皆が皆、見て見ぬ振りをしている状況だ。赤信号を皆で渡っているという感じ」とも話していました。

 

私は、一連のこの話を聞かせてもらったとき、学生の頃、たしか経済史的な講義で聴いた「グレシャムの法則」のことを思い出しました。

硬貨

規制の価値は?

 

規制無視の悪店は、規制遵守の良店を駆逐する

ご存じ無いという方のために、ごく簡単にではありますが、私なりの言葉でこの法則についてご説明します。

 

金属的価値が高い金銀等が鋳造硬貨として流通していた時代、金が大部分でそれに銀を混ぜたものにA+という価値があったとします。

 

それが、次第に金と銀が半々でもA+、更には金よりも銀の割合が多くても額面上の価値は同じA+になっていったとします。

 

硬貨の価値は国家等が決定し保証します。

上記のような場合、本来ならばA- やB+、或いはそれ以下の価値に減算しなければなりませんが、「混ぜ物の比率がどうだろうが、これにはこのくらいの価値があるんだ」と国家等が決めれば、それでOKという訳です。

 

しかし、どうでしょう?

この場合、額面価値が同じなら、実質的な価値が高い本来の硬貨(大部分が金)は自宅に保管しておこう。

買い物には最近出回っている硬貨(金属的な価値が低いもの)を使えばいいや。

 

このような人が増えます。

結果、市場に流通するのは悪貨が主流になる。

 

これがざっくりとした「グレシャムの法則」の説明です。

 

「悪貨は良貨を駆逐する」という一言で表現されることの多いこの法則は、実際には今回のような店舗競争/共存の事例にはぴったりと当て嵌まるものではありません。

 

しかし、市場原理というか、人間心理というか、宣伝広告の規制下にあって実際の日々の営業でお客さんの支持を受けているのは本来NGであるはずの派手な告知を行っているお店だったという話を聞いて、私は自然とこの法則の事を思い出したという訳です。

※義人よりも悪人の方が主導権を握る場合があるとか、憎まれっ子世に憚る的な意味でも引き合いに出されることが多い法則かと思います。

 

そのエリアの現状

こういった経緯で、知人のお店があるエリアは、規制などどこ吹く風のイベント乱立状態になったとのことです。

 

毎日どこかで「リニューアルオープン」「グランドオープン」「特設コーナーあり」「牙狼vs北斗」といった文言が威勢よく踊ります。

 

しかし、集客できているかと言うと、実際にその対象機種を甘めに調整したり、適当な設定を使える余裕があるお店が、普段よりはお客さんが多いかな程度の状態のようです。

 

それもそのはず、甘い調整と言っても、普段千円15回なのが17回になるだけであり、スロットはずっと放置しているものをマメに設定変更してみただけなので、実際には空イベントと言ってしまっても良いような営業状況なのですから。

 

ただ、その程度でも「何もしてくれないよりはいいや。こっちの店の方が朝一並びも多いし、客数も多いから、還元する気はあるんだろう」という考えで、大手ホールが適当に集客できています。

 

仮に同じような調整数値で臨んでも、中小規模のお店は、大手よりは注目して貰えない、固定客を増やせないという現状のようです。

 

「これ以上の集客を狙うなら、より一層派手な告知をするしか・・・」

このような発言も出ています。

 

しかし、「狼が来たぞ!」の話ではありませんが、やればやるだけ信用を落とす行為もあります。

 

広告宣伝規制からの逸脱行為は、一時は集客できても、中身が伴わなければ間もなくして集客減、更に派手な告知、近隣もそれに同調すればエリア全体の告知レベルが揃うので差別化不能、より一層派手な告知、更に・・・

 

もう、キリがありません。

 

この傾向がどのような結末に至るのか?

取り締まり行政から、更に厳しく規制されるのでしょうか?

自分で自分の首を絞めているというか、緩やかに自滅して行っている気がしてなりません。

 

 

今回は、このへんにしておこうかと思います。

 

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