大衆娯楽としてのパチンコの落日-読者の方との遣り取り

今回は、読者の方とのコメント欄での遣り取りを記事の体裁にしてご紹介してみたいと思います。

それでは、早速ご覧下さい。

 

①DK さん より

前から疑問なのですが、店は新台に対して

・どの程度の稼働率(例えば1週間平均)
・稼働期間

を期待しているのでしょうか?

 

いや、台を人にたとえて経営シミュレートをしてみたら(40万円で人を請け負う)、最近の1~2ヶ月で撤去される台ばかりの現状で、とても経営が成り立たないと思ったので。
稼働率50%稼働期間3ヶ月ならベタピンだろうな、と。

 

バブル時代のパチンコはよく覚えています。

 

稼働期間は年単位が通常でした。

台単価も2分の1、稼働期間は数倍、でも玉単価、コイン単価は変わらず。

 

出さない店批判をよく聞きますが、以上からすればしょうがないとも思えます。

でも、それでは業界自体が崩壊するでしょう。

 

②楽太郎 の返信

薄利多売の状況が崩れたのがいつ頃なのか?

 

私自身が設定管理や釘調整業務をやり始めたのが大体2001年くらいからなので、それ以前の具合的な営業数字に関しては当時の店長や釘の師匠から聞いた話くらいしか書けません。

 

それで良ければですが・・・

 

例えば、店の看板機種だったギンパラ全40台くらいは、台粗利3,000円以下で使っていたそうです。
当時の交換率が2.5~2.63円くらいだったので(40個~38個交換)、平日でも昼過ぎからはサボリーマンの皆さんでほぼ満台、夜時間も新たな会社員層で例外なく満台で、遊んでもらった上に利益も残り、万々歳であったと。

 

現在はとてもそのような台粗利では遊技機代分を作っていくのは困難で、仮にその水準の台粗利で現在の標準的な価格である40数万円を稼ぐのなら、5か月以上は掛かってしまう計算になります。

 

導入から日が経てば経つほど売り上げる力は減少し、現在のパチンコ機であれば2週間も経てばアウト個数が10,000個以上減少する機種もかなり多く存在します。

 

売り上げ不足の状況では粗利益も不安定になり、店側が粗利マイナスになる日も出てくることさえあります。

そうしないために、エリア差はありますが、ある程度勝手に集客する金/土曜や夜時間の売り上げが見込めない日曜祝日などはかなり手堅い調整になり、しっかりとした利益を狙うお店が多くなるような現状かと思います。

※毎週の『今週の見通し』記事の判定欄で、金土日祝が厳しめの評価なのは、こういった理由によります。

もちろん、エリア差があるため、参考程度に・・・

 

スロットであれば、交換枚数が5枚台のお店なら、新台にはほぼ例外なく設定3以上は入らないと考えて頂いた方が良いです。

 

これも、設定1の放置でも導入4週間くらいは適当に稼動するので、その期間の内に多めの売り上げの中からより多くの粗利益を残そうと考えるからです。

※この例に当て嵌まらず、平時から高設定を使ってくれるお店をご存知であれば、それは良心的なお店だと思います。

 

例えば、最近の機種で言うとマジカルハロウィン(導入4~5台)で平均IN枚数が導入4週間時点でも14,000枚くらいはありましたし、更に日が経った今現在でも10,000枚以上はあります。

 

これはパフォーマンスが良い方で、すでに導入40日くらいで機械代分は作り終わっていて、まだこのままの台数で設置しておく目算がある、こういう状況で初めて「じゃあ、今日は7が付くから1台設定4を使ってみようかな。挙動が良くて適当に出れば、次の17日にも設定が入ると邪推してくれる人がいるかも」的な考え方でようやく高設定を使うといったお店(交換枚数5枚台)も多い事かと思います。

 

パチンコ機かスロット機か、確率が重めか軽めか、AT/ART機かノーマルAタイプ機か、交換枚数や、1台あたりいくらで購入したか、そのお店が会社から求められてる粗利益期待値がどの程度か、或いはエリア差にもよるので何とも言えませんが、大体は導入してから2か月以内には機械代分を作り終わっておくのが理想と考えている店長さんが多いのではないでしょうか?

 

こういう釘調整/設定状況な訳ですから、店側が「遊ばせる気がないのか!」「全然出ない!」とお叱りを受けるのはある意味当然で、この業界に限らずユーザーは我儘で良いと思います。

 

立場を変えれば皆がユーザーなので、製品/サービス提供する側により良いものを求める心は当然で、それを否定するのはまともではないと思います。

 

ですが、店側としても営業店舗な訳ですから、経営者が要求する数字は出し続ける必要があります。

メーカー営業マンも、べらぼうに高価だとわかっていても、短命だと察していても、新台は売り続ける必要があります。

 

つまるところ、ホール側の問題もメーカー側の問題も現場レベルにはその原因が少なく、そのほとんどは経営陣にあると言って良いかと思います。

 

今回は、コメント頂きありがとうございました。
また何かありましたら、お気軽にご意見お寄せ下さいm(_)m

斜陽産業

大衆娯楽の陽は落ちる?

 

③DKさん より

詳細にご回答ありがとうございます。

 

店側に対する苦言というか愚痴になってしまいますが、現状はひどいものです。

 

私もしばらく打っていません。打つ気が起きません。

 

特に、例の釘調整に関する行政指導(生活安全局保安課課長の講話での指摘)後、命釘、アタッカー、スルーなどの露骨なマイナス調整はなくなりましたが、全般的に寝かせがひどくなりました。

釘の根っこを転がって、行くべきところに行きません。

 

スロットは推して知るべしです。

 

平成初頭ころからよく打ち、2.5~3円(7枚~6枚)が基本で、3円だったら25回、2.5円だったら30ベースで店を見極めて、回るんだったら終日ブン回し、というよくあるスタイルでした。

 

発想として、「200回したら2,300発の戻し期待値」が基本でした。

ですから、初期CR(それこそ源さんや初期海)はお得だったのです。

 

勝てなかったけど、まあ楽しかった。

稼働期間も年単位でしたし。

 

勝ちに行くならスロットでした。

7,000回回して3,000枚だせば大勝ち。

2号機~3号機の時代ですね。

 

設定1なんて存在しないモノと思ってました。

即ヤメの人の方が少なかった時代なので、稼働率が高く、薄利であっても店は潤っていたと思います。

 

定量制の一発台(コンビ)とか羽モノなど、打つ側の選択肢もたくさんありました。

 

その後、スロットであれば初代ゴッドやパチならばダイナマイトみたいに射倖性が異常に高い台もありましたが、多様な台があり、バランスはよかったと思います。

 

客の方も、博打として打つ人と遊技として打つ人、それぞれ納得して打っていた、そんな時代でした。

 

いろいろ問題はありましたが、「国民の娯楽」の体裁は十分に保っていたと思います。

 

その後、夏の駐車場幼児放置などの事件を通じてお上の規制があり、経営側、店側、メーカーともに苦労されたとは思います。

しかし、私の乏しい直接の知見からすれば、業界慣習の方に問題があった(現在進行形)と考えています。

 

パチンコの周辺業界(広告系)の友人に、「等価の性で削りがきつい。3円で回せた時代がよかったのに」と話したところ、「業界最大手が等価だから、周りもそうせざるを得ないんだよ」という釈然としないことを言ってました。

 

また、仕事上、ある韓国系の大物の人と話していたところ、その方に電話が入り、要は、「慶次の新台をメーカーが入れてくれない、口利きしてくれないか」という電話でした。

その後の無駄話の中で、業界の抱き合わせ販売の話などいろいろ伺うことができました。

 

長くなるのでここらでとどめますが、最大の問題はメーカーにあると思っています。

なぜ、買う側(客側)である経営側/店側があそこまでメーカーにおもねらなければならないのかが、やはり理解できません。

 

客側も、「クソ台作りやがって」とメーカーを批判はしますが、一義的批判は店に対するものになります。

 

「スペックを生かしていない」

「クソスペックなら上方調整すべきなのにぼったくる」

「そもそもあんな台なぜ大量導入した」などです。

 

そして、その批判は当を得ているところがまた厄介です。

 

近時の行政の動きは、長時間稼働(長期、ではない)、入り玉出玉のマイルド化を計り、賭博性より娯楽性を高める方針と思われます。

 

それ自体は抽象論としてはおかしくないでしょう。

 

しかし、経営側も客側も爆裂機という高収益、高差玉の「毒樹の果実」を食べてしまいました。

 

ただでさえ趣味が多様化している現在において、失われた客が戻ってくるとは到底思えません。

 

営業レベルでなく、業界レベルでメーカーと(ホールの)経営側が10年戦略会議でもやるとかしない限り、斜陽産業と断じられても仕方がないと思います。

 

とりとめのない鬱憤晴らしのような駄文になり、申し訳ありません。

 

④楽太郎 の返信

拝読して、私自身気づきを得ることもあり、業界をしっかりと見て来た方は流石にそれ相応の視点に至るものだなと感服しました。

 

私などのブログに、DK さんはじめ見識豊かな読者の方が沢山いらっしゃるということに、日々本当に感謝しております。

 

そういったレベルが高い皆さんからご覧頂くだけの価値があるブログにできるように努力しようと、妙な緊張感というか、身が引き締まる思いです。

 

ところで、今回の遣り取りですが、コメント欄に留めておくのももったいないので、記事にまとめ直して、より多くの読者の方からご覧頂こうかと思います。

 

同時代を生きた読者の方であれば、当時の懐かしさと同時に現状の業界の体たらくを嘆くでしょうし、20代の読者の方であれば、全く新しい気付きがあるかも知れません。

 

反対に、より業界歴が長い読者の方がいらっしゃれば、この業界はそんなもんじゃねえ!とお叱りを受けてしまうかも知れません。

 

いずれにせよ、それぞれの立場で何か考えるきっかけにはなるかと思いますので、ご協力頂きたいと思います。

 

記事としての体裁を整える必要がある都合上、段落分けしたり、改行したり、誤字修正したり、強調したり、注釈を入れたりといった微調整はお任せ下さいませ。

貴重なご意見、体験談をお寄せ頂き、ありがとうございますm(_)m

 

______________________

 

今回の遣り取りのご紹介は、以上となります。

 

長い記事に最後までお付き合い頂き、ありがとうございました。

 
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コメント
  1. 非常に教務深いやり取りでした。私の業界でメーカーの力が急激に弱ったのは、
    1 チェーン店の増加特にコンビニの増加
    2 店ブランド商品の増加であったように思います。

    パチンコ業界についても十分に気は熟しています。私が中堅のメーカーの社長ならこれにならって
    ソニーとかにOEMでパチンコ台パチスロ台のOEMを依頼します。
    こういうことができない’何か?’が業界には存在するのでしょうか?????

    • いしけん さん

      伝統的に新規参入を嫌う業界ですし、特許使用の問題もあるので、いくら製造だけとはいえ一般企業がパチンコスロット機の製造に携わる可能性は今のところ低そうですかね。。。

      新メーカー誕生とか言っても、ほとんどはどこかのメーカーから独立してとか別ブランド創設くらいの意味合いしかないので、やっていることは相変わらずのクオリティの台を相変わらずの販売方法で捌いていくだけという残念な場合が多いように思います。

      例)
      ①まさむら→OK(京楽の別ブランド)
      全くOKが出せない遊技機ばかり。単に京楽で出すのに自信が無いものばかり。

      ②エキサイト(ニューギンの別ブランド)
      全く興奮しない遊技機ばかり。

      ③サンスリー(三洋の別ブランド)
      海以外のタイアップコンテンツ担当みたいな位置付け?

      ④ジーグ
      ユニバーサルとサミーが魔性の合体。

      ちなみにですが、パチンコスロット機は各部(ソフト、ハードどちらも)特許の塊なので、メーカー同士特許を融通し合わないと製造できないというのは有名な話ですが、この特許を管理するための組織が
      ・日本電動式遊技機特許株式会社(NDTとか日電特許とか呼ばれます)
      ・一般社団法人日本遊技機特許協会(JAMPとか日遊特許とか呼ばれます)

      こんなのがあり、各メーカーはこれらとやり取りしながら遊技機を製造しているらしいです(さすがに、私も具体的にどのように遊技機が企画~製造に至るのかまでは分かりません)。

      細かいところで言うと、ハンドルの仕組みや下皿の蓋に1玉引っかけて空きっぱなしにし、玉をドル箱に入れやすくする仕組みなども、単純に見えて全部特許ですからね。

      まあ、外の空気が入ってくる雰囲気としては、サンセイがパチンコの新枠デザインなどを一般公募しているくらいでしょうか。

      いしけん さんも、思い切って企画出しされてみては如何でしょうか?
      (たしか、賞金が出るはず・・・)

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