全てがマルハンの都合の良い方へ 向かっている【その①】

全てがマルハンの都合の良い方へ 向かっていると急に言われても、今一つピンと来ないという方が多いかと思いましたので、前回の記事で、ここ20年くらいの業界の移り変わりと現在の状況について、ごく簡単にですが振り返ってみました。

※参考:10/25(日)更新 「パチンコ業界の変遷と現在地 を確認してみる」

 

今回の記事では

「取り締まりの強化と店舗数減少」というテーマで、なぜそれがマルハンにとって好都合なのか解説していきたいと思います。

まず、大前提としてですが、取り締まりが強化されること自体は、許可営業であるパチンコスロット業にとっては避けて通れないことです。

 

また、取り締まりが強化される理由があったから、そうなったと言えます。

 

そして、その理由の多くは、業界自身が作ったものであると言えます。

 

マルハンを筆頭とする大手ホール企業はもちろん、中小ホール企業も、業界全体として行き過ぎていたり、世の中的な感覚とのズレが大きいことをやっていたり、遊技とみなすにはあまりに過激な営業をおこなっていたから業界の今があるわけです。

 

このことから目を背けて被害者的な感覚でいたのでは、現在残っているわずかなファンさえも失ってしまうでしょう。

 

これを踏まえて、以下で、現在どのような観点で取り締まりが強化されているか、どのような規制や自粛事項があるのか、箇条書き的にざっくりと見ていきましょう。

※今回は、近年特に注目を集めている、都遊協(東京)傘下のホール店舗に対する取り締まり、規制および自粛事項を例に挙げます。

 

 

都内店舗への取り締まり、規制および自粛事項一覧

①街頭での配布行為について

街で日常的に見かけるティッシュ配布等も、配布して良いのは週に1日までとされています。

しかも、連続しての配布は不可です。例を挙げると、前週土曜日に配布し、翌日の日曜日配布は2日連続になるので不可です。

※正月の三が日は対象外扱いされていて、3日間連続で毎日配布しても良いとされています。

 

ただし、この取り決めは日常的なチェックが及びにくいため、ほとんどのお店は守っていないというのが現状です。

 

②店内における無償配布行為について

店内でサービス配布できるのは、月に1回までとなっており、その金額的な価値は200円以下とされています。

※後述する来店ポイントを付与しているお店の場合は、来店ポイントとサービス配布物の金額的な価値を合計して200円以下にしないといけません。

 

また、配布する人を選んではならず、遊技しているか否かに関わらず、全員に提供しなければならないとされています。

 

ちなみに、おしぼりやカップに移した湯茶、うちわ、マスク、あめ(個別包装の単体品)などは、一般的な「もてなし」の範囲内なので、何度配布しても可、という扱いになっています。

 

③遊技に応じたポイントについて

使った金額や打ち込んだ玉/枚数に応じて、滞在時間に応じてといった、遊技実績を元に付与するポイントは全て禁止になっています。

 

理由としては、遊技すればするほど、何かの物品に交換可能なポイントが付与されるというサービスは、著しく射幸心を煽るものであり、不適切だという考え方です。

 

④来店ポイントについて

遊技するしないに関係なく、来店した全員に無条件に付与されるポイントなら構わないということになっています。

会員ポイントも、カード挿入するだけでポイントが付与されるのであれば可という扱いです。

 

ちなみに、付与してよい来店ポイントは、1日1ポイントまでです。

 

その交換にあたっては、まとめて交換するときは10,000円以下の商品しか交換取得してはいけないとか、1ポイント=20円以下の交換価値しか設定してはいけないとされています。

 

これにより、以前は「来店ポイント5倍デー」といった集客目的のイベントが存在しましたが、それが不可能になりました。

また、玉やメダルで交換するよりもポイント交換の方が明らかにお得で優遇されているというサービスも、不可能になりました。

 

さらに言えば、玉やメダル用の交換景品と同じ種類のタバコやお菓子、ドリンクなどをポイント交換用として提供することは出来ません。

 

なので、店側としては、ポイント交換専用のスペースを常設したり、仕入れ上面倒になるのを承知の上で専用景品を用意して、ポイント交換サービスを提供しないといけなくなりました。

※ポイント交換は、有体物に限ります。なので、5ポイントで肩もみサービスなどは不可です。

 

⑤島内の札等について

170cm未満の高さの場所に、出っ張る形状の札や旗等を設置してはならないとされています。

 

店内の視界が遮られると、善良な風俗を害するような行き過ぎた営業が行われる可能性があるという観点から不適切であるとの理由付けですが、実質的にはこれによって「イベントコーナー」「設定456」などの演出札の使用を禁止することに繋がっています。

 

⑥店内の設置物について

100cm以上の高さのPOP立て、観葉植物、イーゼル等を設置してはならないとされています。

 

これも、店内の視界が遮られると、善良な風俗を害するような行き過ぎた営業が行われる可能性があるという観点から不適切であるからとの理由付けですが、実質的には、これによりおすすめコーナーを立体物で示唆することを禁止することに繋がっています。

 

ちなみに、キャスター付きのワゴンなどは、日常的に動かして使用することが前提の設備品ということで、この規制には該当しません。

 

また、お店によっては島端などに風よけ設備がありますが、これも視界を遮るか否かが問われます。

お店側としては無難に透明なものを設置し、不透明なものは選ばれにくいようになっています。

 

⑦イベント告知について

「●●の日」的な集客目的のイベントは全て不可です。

特定の日や特定のコーナー、機種に集客しようという意図が見えた時点で、その掲示物はイベント告知物とみなされて不可となります。

 

一般的な業種では当り前のように行われている、「創業日」などの記念日告知も、この業界では「記念日、だから何かやるかも」といった具合に射幸心を煽ってしまうので、不可となります。

 

現状、日付を入れて堂々と告知してよい情報は、原則として新台入替のみとなっています。

 

ただ、やはりこの業界は本質的に大らかというか、緩いというか、認識が甘いというか、危機感がないというか、最近はこの規制に関してはしっかりと守っているお店が少ないようです。

 

⑧リニューアル系の告知について

店休を伴う規模、内容の改装工事以外で、リニューアルと称してはいけないとされています。

 

例を挙げれば、データランプや椅子の交換程度で、集客の色気を出すのは健全な広告宣伝活動ではないというわけです。

 

⑨貯玉/メダルの再プレーについて

以前は「月曜日の13時までは再プレー手数料無料」といった具合に、集客が弱い曜日や時間帯の手数料を無料にすることで、お得感を出すような営業を実施するお店が多かったのですが、これらも全て禁止となりました。

 

現在は、再プレーの時は手数料を貰ってはいけないとされています。

理由は、お得感を出すことは遊技意欲をそそり、射幸心を煽ることに繋がる可能性が高いからです。

 

これにより、等価交換ではないお店は再プレーされればされるほど、差額分を店側が負担することになってしまいますので、貯玉/メダルは景品カウンターでの景品交換のみ使用可で再プレーは不可というお店ばかりになってしまいました。

 

※参考までに、以前私が管理していた33玉交換店で、1か月間手数料無料で営業した場合と、手数料を貰った場合とを比較すると、かなり少なく見積もっても月に380万円程度の差額分負担が発生するような試算でした。

これは、むりやり人件費と比較すると、月給25万円のアルバイト15名分の負担に相当します。

 

⑩チラシ折り込み時の決定事項について

新聞にチラシを折り込む際には、「のめり込みの防止」に関する所定デザイン、文言のデータを、一定のサイズ以上で盛り込む必要があります。

 

これは、依存症への注意喚起として都遊協が取り組んでいることであるため、傘下のホール店舗は、例外なくその姿勢を示す必要があるというわけです。

 

⑪節電への取り組みについて

「エコホール宣言」という取り組みがあり、特に夏季電力のピークカットに努めますという内容のポスターを掲示することになっています。

また、東日本大震災●周年等の折に触れ、防犯上必要な箇所以外の店外照明は全て消灯するように通達されています。

たまご

今後、小さいお店は…

 

まとめ

告知物で変化を出しにくく、また、サービス品などの提供による付加価値のある営業で差別化、メリット訴求することも困難な状況は、小規模のお店にとっては非常に不利です。

 

現状で、堂々と告知したり差別化できる要素は「新台入替」「ブランド力」「低貸しコーナーの充実」「設備・空間的な充実」といたところでしょうか。

※もちろん「人」というのも差別要因ではあるのですが、私は、この業界というのはやはり機械産業だと思っています。

店構えや機種構成に難があるのに、スタッフ力によって明らかに近隣店舗より良稼動であったりといった例を、近年ほとんど見かけることは無いように思います。

 

ご存知の通り、どの程度の規模で「新台入替」が出来るかは、ホール企業の資金力に依存しています。

※また、購入時の台数割引幅も大きいため、例えば単独店舗のA店がある機種を1台428,000円で購入していた時に、同じ機種を大手ホール企業が120台購入するときの価格が1台あたり350,000円(それ以下の場合もあり)だったというケースが存在します。

 

そして、「ブランド力」という観点では、規制が緩かった時代にアントニオ猪木と和田アキ子に「7のチカラ」を存分にPRさせていたマルハンが最も有利と言えるでしょう。

※ちなみに、彼らの後の3代目イメージキャラククターは、原アンナという知名度が無い女性タレントが努めています。

 

最後の要因として挙げた「低貸しコーナーの充実」「設備・空間的な充実」に関しても、そのためには潤沢な資金力や空間的な余裕が必要であることは言うまでもありません。

 

 

ざっと見てきましたが、何も私はマルハンが取り締まり行政側と密室政治的な関係にあり、自社に都合が良いように業界の動向を操作しているとまでは言いません。

 

しかし、

・業界の状況は、「小規模でも、特色のある営業をする」ということが困難であると言え、結果的にマルハンを筆頭とする大手ホール企業にとって非常に有利な展開にある

・規制が厳しくなる以前から元々ブランド力や資金力を有していたホール企業にアドバンテージがあり、これから新規参入したり大きくなろうとしている中小ホール企業と比較するとスタート地点が大きく乖離している

・・・というのは、ある程度は理解して頂けるかと思います。

 

もちろん、そういう状況であるのは、彼らが業界の先行きを見越した上での営業戦略に基づいて営業してきた成果であるとも言えます。

 

一方、厳しい状況に置かれているホール企業は、遊技客数が多くイベント主体の営業で十分な利益をあげてこられていたということに胡坐をかいてきて、今はその報いを受けている時なのだとも言えます。

 

現に、近隣にマルハンなどの大手店舗が存在し、激戦区といわれるエリアにおいては、これまで数十年来営業してきた小規模老舗店舗や4号機時代に開店したスロット専門店が苦戦を強いられて閉店の止む無きに至った事例を、数多く見てきました。

 

その流れは、2016年に入ってからも継続するでしょう。

 

この記事の内容や、今週もう2つのテーマで書いていく予定の記事に関しては、あくまでも私見です。

その考え方が妥当なのか否か、信憑性が高いのか低いのかは、読者の皆さん自身でご判断下さい。

 

長い記事にお付き合い頂きありがとうございます。

 

コメント頂ける方は、こちらからお願い致します↓

コメント
  1. 創業日の告知に関しましては宮崎県はできるようですね
    やはり地域によりますね

    • パチ屋店員894 さん

      所轄が放置しても、全日遊連としてはやめようと取り決めている訳ですから、しっかりまとまりたいところです。
      普段好き勝手やっているから、本当に通したい意見を聴いてもらえない訳で。

コメントを残す ※【送信】ボタンを押して頂くと、即時反映されます。読者の皆さん同士での遣り取りでは「>お相手名」表記して頂くと分かり易いです。※同じツリー(入れ子)内では最大10件までの遣り取りが可能です。