パチンコ業界の変遷と現在地 を確認してみる

パチンコ業界の変遷と現在地 を、ざっくりと見ていきたいと思います。

 

そうすることで、今週、3つくらいのテーマに分けて記事にしていこうと企画している、

「全てがマルハンの都合の良い方へ 向かっている」

・・・ということに関しての理解が深まるのでは、と考えています。

※この記事は、パチンコ業界を取り巻く事情についてそこまで詳しくない方を想定して書いていますので、知識面で十分な方や業界人の方は、特に読んで頂く必要は無いかと思います。

 

それでは、宜しくお付き合い下さい。

 

世の中の変化と、業界の変化

消費税の導入、世の中的な物価の変動、取り締まり行政の態度の変化などに応じて、ホール企業やメーカーの状況は、ここ20年ほどで大きく変化してきました。

 

その節目節目では、大当たり確率やスタート入賞口の賞球数変更、お店が最も集客できる機種の変化(現金機、ハネモノ、権利物、MAX機、低玉貸し)、突然確変の導入、メーカーによる機械の抱き合わせ販売&機種購入履歴による販売の常態化、遊技機価格の上昇、そして等価交換のお店が主流になっていったことなど、実にたくさんのことが変化していったといえます。

 

確率変動や高継続ATの醍醐味を追及していった結果、より大きな売上や大量獲得を望む流れは、全国各地の街を等価交換のお店で溢れさせました。

 

1日に100万円近く勝つ人が発生したかと思えば、一般的な会社員の月給に近い金額が数日で吹っ飛んでしまったりすることで、取り締まり行政側としては「もはや遊技の範疇ではない」と見なさざるをえなくなり、業界にスペック面での自主規制を要求しました。

 

しかし、この業界が本来的に持っているおおらかな風潮が、Aが駄目になったのならBで、それでも駄目ならCで、といった具合に「規制の抜け道を探す」という悪い方へと進んで行きます。

 

高射幸性が問題になり終焉を迎えたスロット4号機時代の後に待っていたのは、レベルダウンしたとはいえ依然としてハイリスク&ハイリターンなままの5号機時代でした。

 

パチンコ機種もMAX機だらけになり、お財布に2万円入っているくらいではまともな遊技にならなくなりました。

パチンコ業界の変遷と現在地

以前よりも多額のお金が出入りするように…

 

折しも、2010年代に入ってからはカジノ法案の成立に向けての準備が始められ、公が認可するところのギャンブルと本来パチンコがそうあるべきと位置付けられている遊技との間の、線引きを明確にすべきとの風潮が高まってきました。

 

この風潮は、東日本大震災以降より顕著になりました。

パチンコはあくまでも余暇(レジャー)産業であるべきで、大量の電力を消費したり善良な国民の射幸心をみだりに煽ったり、経済的に圧迫するような遊技機を設置するのは良くないという声が、世の中全体からあがってくるようになりました。

 

更に、来年からはマイナンバー制度が施行されていきます。

法人個人問わず、収入と支出、納税の有無等が明確にされていく中で、いろいろな面でグレーな部分を抱えているパチンコ業界はさらに立場を悪くする可能性があるとも思っています。

 

また、本来パチンコに使うべきではないお金で遊んでいる人にとっては、より一層お店に行くのが後ろめたい世の中になるでしょう。

 

このように見ていくと、今後パチンコ業界の規模は更に縮小し、遊技人口も更に減少していくと考えるのが自然です。

 

 

遊びの余地を失ったパチンコ業界

前述の通り、パチンコは本来「遊技」であるべきものです。

 

これまでは、業界側が利益調整を考える際、店側なら釘調整や出玉イベントで、メーカー側なら状況に応じた機械開発や販売条件等の変更である程度対応可能でした。

 

お店側が利益を調整するには釘を開け閉めしますが、いくら閉めると言っても、その中に遊びの余地を残すことは出来ていました。

 

大当り確率1/300くらいの機種なら千円20回くらい、もっと確率が重い機種ならお財布が持つように千円23回くらいで打って貰おう、最近この機種の釘は触っていないからこの週末はちょっと変化を付けよう、このような考え方で釘調整できていました。

 

交換率を見ても、2000年代前半までは40玉(2.5円)や33玉(3円)、7枚(14.28円)や6枚(16.66)、5.6枚(17.85円)など、実に多種多様な交換率のお店が存在していました。

 

お客さん側としても、「A店は40玉交換だけど海が回せる」とか、「今日は5.6枚のB店に行こう。設定6が入りやすい日だ」といった具合に、しっかりとした選択肢がありました。

 

しかし、現在のような、営業上の諸規制、消費増税による店舗運営費用の上昇、長期に亘る実質的な不景気による客数の大幅な減少は、釘調整や設定管理からも遊びの余地や収益上の余裕を失わせました。

※一般に言われているように、アベノミクスによる好景気を実感できるのは株式や外貨等の資産を元々持っている層の人たちや、大企業だけです。会社員家庭の懐具合は、どんどん悪化していっています。

 

その結果、すでに「最新台」「確率が甘い」という価値を提供しているんだから、甘デジやミドル機の新台は千円15~17回くらいでいいだろう。

 

大量獲得が怖いから、十分な売上を確保しておきたい。MAX機は千円13回でいいんだ。

 

このような考え方のもとで釘調整するお店ばかりになり、他入賞口は例外なく閉めて1玉も入賞しないようにする、アタッカー付近も大きく釘曲げして大当り出玉を削るという調整が当たり前になっていきました。

また、そのように調整しないとスタート数値をさらに落とさないと利益が出ないような機種ばかり販売されるようになっていきました。

 

お客さん側としても、薄くなったお財布での遊技にあたって、「一発大きいのを当てたい」というヘビーユーザー層と、「少ない資金で長く遊びたい」という低玉貸し層とに二極分化しました。

 

 

MAX機ばかり販売したメーカー

メーカーもやはり利益追求集団なわけですから、当然買ってもらいやすいスペック機を開発販売します。

 

等価交換営業が主流となったお店にとって最も売上が見込めて、しかも釘調整次第では粗利益も大きくなりやすいのはMAX機です。

 

また、お客さん側としても、等価交換店に求めるのは、1回の来店で10万円も勝てるような高射幸性です。

 

近所に、40玉交換で千円22回転と等価交換で千円15回転の牙狼があれば、多くのお客さんは等価交換店に行きます。

 

そういった状況なわけですから、メーカーがMAX機の販売を経営戦略上の最優先事項に挙げるのは、間違いではないといえます。

 

それに、前述の通りお店の中はヘビーユーザー層と低玉貸し層に二極分化した状況なわけですから、よほど魅力的なコンテンツ&スペックのミドル機種を開発しない限りは、販売数が見込めません。

 

だったら、中身が大したことなくても、等価交換店で打ってもらえば「勝った時にでかい!」という価値が勝手に付加されるMAX機を販売するのは、楽な選択肢というかごく自然な成り行きだと思います。

 

ただし、この販売の仕方が問題になりやすいわけです。

 

パチンコ業界に限らず、販売する側が大口顧客を重要視するのは当たり前のことです。個人単位でも、営業マンはアポイントが重なりそうな時は付き合いが太いお客のフォローを優先するでしょう。

 

それが、この業界では顕著過ぎるのです。

大手

持てる者は尚も持つが、持たざる者は…

 

例えば、CR牙狼金色になれという機種がありました。

私の知人のお店では、この機種は導入できませんでした。

 

当時の状況としては、CR魔戒決戦牙王、CRGⅠDREAM最強馬決定戦、CR牙狼FINAL、CR金田一少年の事件簿、CR牙狼桃幻の笛、CRダービースタリオンといった具合に、直近1年くらいで販売された機種のほとんどを購入していたにも関わらず、「直近のCRBE-BOP壇密与太郎仙歌を買って頂いていないので、お売りできません」というのが、営業マンからの回答だったとのことです。

※中古でCR牙狼金色になれを購入しようとしても、その後半年以上は1台80~100万円という異常な高値で取引されていたので、小さいお店には手が出せなかったようです。

 

打ち手目線で見れば、ほとんどが記憶にも残っていないくらいつまらなかった機種ばかりだと思います。

 

本命機種を購入するためにある程度我慢して買ってきたつもりでも、メーカーとしては、全部買わないと売らないつもりだったというわけです。

 

全メーカーの主要機種を全部買って、来るべき本命機種の販売時までに常に購入条件を満たしておけるほどの体力があるのは、大手ホール企業だけです。

 

ビッグタイトルを保有しているメーカーは、「年内にはCR花の慶次の次回作が出ます」「AKBのパチンコとスロット機を開発中です」などと触れ回り、抱き合わせや機種購入履歴での販売をより一層促進していくようになりました。

 

ちなみに、この知人のお店は、近隣他店舗の新台入替のサイクルの速さについて行けず、低玉貸し専門店に変更することになりました。

 

 

現時点の負け組と勝ち組について

先ほどは、得をしたメーカーと損をしたお店の事例ですが、もちろん業界の現状において、損をしているメーカーと得をしているお店も存在します。

 

すでに破産したメーカーが出ているくらいなので、どんな会社が負け組なのか大体は想像がつくかとは思いますが、ビッグタイトル(タイアップコンテンツ、著作権)や有力なMAX機を保有していないメーカーの見通しは暗いです。

抱き合わせも機種購入履歴販売も見込めないわけですから、毎回の販売がその時の単発利益しか生まないことになります。

買って貰えたとしても、せいぜいバラエティーコーナー用に1~2台といったところでしょう。

 

こういった状況では、何作か連続で駄作を販売しお店側&お客さん側の信用を失墜させれば、もういつ何どきでも経営が成り立たなくなるリスクがあるわけです。

※島設備を保有しているメーカー(竹屋、大都、SANKYO、西陣など)は、別に遊技機だけが収入源ではないですが、純粋に遊技機だけを販売しているメーカーは、今のご時世では非常にハイリスクといえるでしょう。

 

一方、得をしているお店はというと・・・

ここでようやく、マルハンの名前が出てきます。

 

今週は3回に分けて「全てがマルハンの都合の良い方へ 向かっている 」というテーマに沿って記事を書いていきたいと、最初に書きました。

 

長々と書いて、ようやくテーマの導入部分が終了です。

※かなりかいつまんで業界の変遷や現在地について解説してきましたが、業界人の誰が書いても、大筋はこんな感じになるかと思います。

 

それでは、これ以降の記事の更新をお待ち下さい。

 

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